Q:右目の見え方がおかしいし、かすれるような感じがするので眼科医院で検査をしたら、ごく初期の正常眼圧緑内障と診断されました。眼圧を下げる点眼薬を処方されています。緑内障は進行すると視力が落ちるというので心配です。今からできる対策法がありましたら教えてください。(48歳・美容院経営)

 A:緑内障は以前は、眼圧が高いために起こる病気と定義されていました。眼圧が上がると、視神経乳頭が圧迫されます。視神経は神経の束であり、脳につながっています。
 視神経乳頭が圧迫され続けると、視神経が障害されてしまいます。その結果、本来目から脳に伝わるはずの情報が伝わらなくなり、視野が欠けてしまいます。
 ところが、現在では眼圧が正常でも視神経が障害される場合があることが分かっています。このタイプのほうが多いのです。今では緑内障は、眼圧の高低に関係なく、視神経が障害される病気と定義されています。
 緑内障の怖さは、放っておくと失明する怖れがあることです。緑内障は中途失明の原因の第1位です。

●今から生活改善を
 対策としては、食事、運動、睡眠など生活改善に取り組むようお勧めします。
 まず、食事は、朝食抜きの1日2食、玄米菜食といった少食にします。朝食を抜くのを嫌な人は、とにかく腹8分目にしましょう。
 運動は、毎日1万3000歩以上歩いてください。食事も歩くことも、主な目的は血液循環の促進にあります。血液循環がよくなると、神経機能にもよい作用をします。
 また、さまざまな代謝がよくなるし、腸内環境も整うことで、緑内障の進行が食い止められ、白内障も改善します。
 私は長年、緑内障だけでなく加齢黄斑変性症や糖尿病性網膜症の治療に生活習慣を改善する方法を指導してきました。これらの病気が改善し、しかも低下した視力が回復してくる場合もあります。
 今から生活改善に取り組んでください。中でも歩くことはもっとも簡単にできる方法です。たくさん歩けば歩くほど改善効果が高まるので、是非実践してください。

山口康三氏(回生眼科院長)
自治医科大学卒業。眼科医、漢方内科医。食事、運動、睡眠などを改善する生活改善療法を指導し、眼科の病気や生活習慣病の治療に成果を挙げている。日本綜合医学会理事長。