投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が3月7日〜3月11日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は底堅い展開か。今月15-16日の連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、調整目的のドル買い・円売りがやや多くなりそうだ。8日発表の日本の10-12月期実質国内総生産(GDP)改定値は、速報値から下方修正される見込みだが、これによって日本銀行による追加金融緩和への期待は高まりやすくなり、円売り基調となる見通し。

 欧州中央銀行(ECB)が10日の理事会で一段の量的緩和を決定した場合、ユーロ売り・ドル買いが強まりそうだが、この影響でドル買い・円売りの取引が増えるとの見方が出ている。ただし、1ドル=115円台では利益確定を狙ったドル売りが増えるとの指摘もあり、この水準でドル上昇は一服する展開も想定しておきたい。

【日・10-12月期GDP改定値】(8日発表予定)
10-12月期実質国内総生産(GDP)改定値(年率換算)は速報値-1.4%に対し-1.6%への下振れが予想される。日銀による追加金融緩和への期待が高まりやすく、円売り材料となる可能性がある。

【米・2月輸入物価指数】(11日発表予定)
2月輸入物価指数(前月比)は1月実績の-1.1%から-0.8%に改善する見込み。15-16日の連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、輸入物価の下落に歯止めがかかっていることが確認された場合、追加利上げへの期待からドル買い材料となりそうだ。

 3月7日-11日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)2月労働市場情勢指数 3月7日(月)日本時間8日午前0時発表予定
・前回実績は0.4
 参考となる1月実績は0.4。非農業部門雇用者数は予想を下回ったことが指数の低下につながったようだ。2月については、非農業部門雇用者数が20万人前後の増加となる可能性があるため、1月実績を多少上回るとみられる。

○(日)10-12月期国内総生産改定値 3月8日(火)午前8時50分発表予定
・予想は、前期比年率-1.6%
 参考となる一次速報値は前期比年率-1.4%だった。改定値(2次速報値)については、民間最終消費支出が上方修正された場合、全体でも多少改善される可能性がある。ただし、民間企業設備や民間在庫が下方修正された場合、全体の数値は下方修正される可能性がある。市場予想は妥当か。

○(日)1月国際収支 3月8日(火)午前8時50分発表予定
・予想は、+7000億円
 参考となる12月実績は+9607億円で黒字額は6カ月ぶりに1兆円を下回った。1月については、貿易赤字の増加や配当収入の減少が予想されるため、黒字額は12月実績を下回る見込み。

○(米)2月財政収支 3月10日(木)日本時間11日午前4時発表予定
・予想は-2000億ドル、
 参考となる1月財政収支は+550億ドルで黒字額は市場予想をやや上回った。所得税と社会保険税の増加が要因。歳入は1月としては過去最大となった。2月については例年歳出が増加するため、赤字計上となる見込み。市場の赤字予想は妥当な水準か。

○日米のそのほかの経済指標の発表予定は、9日(水):(米)1月卸売在庫、10日(木):(日)2月国内企業物価指数、(米)2月輸出入物価指数

【予想レンジ】
・米ドル/円:112円00銭-116円00銭