4日、京華時報によると、北京市のある会社の男性従業員が勤務中に突然死亡した事故をめぐり、遺族と会社との間で論争が続いている。資料写真。

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2016年3月4日、京華時報によると、北京市のある会社の男性従業員が勤務中に突然死亡した事故をめぐり、遺族と会社との間で論争が続いている。

54歳の章(ジャン)さんは昨年5月、勤務中に脳幹出血で倒れ、7日後に帰らぬ人となった。章さんの妻と息子は、「夫(父)は2015年1月1日から同年5月1日にかけて、100日余りも連続で負担のかかる仕事をさせられていた」として、過労死であると主張。規定では発症から48時間以内に死亡したケースのみ、労災と認定されるため、労災申請はできず。やむなく会社を相手取り、101万元(約1760万円)の損害賠償を求める民事裁判を起こした。

このほど開かれた裁判で、章さんの妻の代理人は「脳幹出血の原因は、天気が寒いこと、身体に悪い習慣、過度の疲労、高血圧があるが、章さんは高血圧ではなく、たばこも吸わず、酒もたしなむほどだった。5月は寒い時期ではない。つまり、過労が原因で死亡した」と主張した。

しかし、被告の代理人は「章さんが出勤していた日は祝日で会社全体が休み。章さんも出勤する必要はなかった。会社はすでに医療費を負担するなど、人道的な対応をしている」と主張。さらに、「当日、章さんは仕事をしていたのではなく、ネットでアダルト動画を見ながらみだらな行為をしていた」とした。章さんはデザインの仕事を担当していたが、章さんのパソコン上では仕事で必ず使用するはずの関連のソフトが開かれていなかった。また、監視カメラには章さんのパソコンの画面や、章さんの“動作”がはっきりと映っていた。審理は2時間半行われたが、判決は下されていない。

中国における過労死について、中国労働関係学院法学部の姜穎(ジアン・イン)主任は、「法律上は“過労死”の概念がない」と指摘する。中国の「労災保険条例」では、「従業員が勤務時間中に職場で突然、病気を発症して死亡、または治療開始から48時間以内に死亡した場合は労災とみなす」とされている。ただし、姜主任によると、48時間を超えても客観的な証拠などから労災が認定されることもあるという。一方で、当事者が職場で長期にわたり過度な労働を行っていたかどうかは、労災認定の判定基準にはならない。この場合、労災とは別に「生命権」や「健康権」の侵害という形で民事訴訟を起こすことができるのだという。(翻訳・編集/北田)