中国戦後の会見で、佐々木監督は日本の得点力の低さを「深い課題」とした。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 中国戦での敗戦によって、リオ五輪出場が遠く霞んでしまったなでしこジャパン。佐々木監督は試合後の記者会見で、長く課題とされてきた得点力不足を改めて「深い課題だと感じた」と語った。数字上は可能性が残っているが、限りなく厳しい情勢。それでも指揮官は「残り2戦でなでしこらしい試合を見せたい」と前を向いた。以下、佐々木監督の会見要旨をお伝えする。

【女子リオ五輪予選 PHOTOハイライト】日本 1-2 中国

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 今日は引き分けでも苦しいという状況のなか、必ず勝たなければいけない勝負どころの試合で、勝たせてあげられなかった。監督である自分の責任が大きいと感じている。ホームでの大会なので、あと2試合、気を引き締めて選手とともに戦っていきたい。
 
――CBに田中選手を起用した理由は? また点が取れなかったのはなぜでしょう?
 
 田中選手については、ボールを動かす能力があるという理由から起用した。点が取れなかったことについては、やはりここのところ得点を取れていない。運不運もあるが、この数試合の経過、今大会だけでなくカナダ・ワールドカップやオランダとの試合を見ても、複数得点を挙げるのが難しくなっている。そこを課題として取り組んできたが、やはり深い課題と感じた。それをまた見つめ直さなきゃいけないし、今後のなでしこの将来を見た時に大きな取り組みになる。
 
 最後の2戦はなにがなんでも、なでしこらしい試合を見せたい。結果が出るかは分からないが、しっかり走り切って、なでしこの試合を見せたい。
 
――五輪出場がかなり難しくなったが、この結果を受けて、協会、リーグ、選手はなにをしなければいけないか? また佐々木監督自身は、今後のことをどうお考えですか?
 
 結果を受けてなにをしなければいけないかという細かいところの話は、しっかり時間をかけて見つめ直さなければいけない部分。いずれにしても、世界で勝てなかったなでしこが、過去3回の世界大会でファイナルに行けたのは事実であって、その当時の状況から世界のサッカーにも著しく成長があった。その感触は感じながら、前回のカナダもこの予選も踏まえたなかで、いろんなところから吸収しなければいけない。
 
 そのなかで、チームに指導者として僕がいるかどうかは、改めて検討してもらうことになると思う。
 
 
――今日の試合はどこで歯車が狂ったのか?
 
 今日は絶対に勝とうという意欲のもとに臨んだ。選手と我々スタッフが一体となり、できるかぎりの準備をしたなかで、こういう結果が出てしまったが、“どこが”ということではなく、実際に中国のチーム、選手個々のプレーの質を見た時に、非常にレベルが高く、結果が示す通り我々よりも上だったのだと思う。シュートが入った、入らない、という“たられば”もあるかもしれないが、それもすべて反省のもとに、次に活かしていきたい。
 
  今日の試合を見ても、バックパスのミスというところだけを見るのでなく、やはり総体的に中国の選手が我々よりも一歩リードしていたということを認識して、次につなげていかなければいけない。この結果を深く受け止めたい。
 
 あと2戦、なにが起こるか分からないので、なんとか次の試合に良い準備をして戦っていく。今日の結果については監督として本当に申し訳ないと思っている。
 
――数字的には可能性が残っていますが、絶望的な状況となった。予選に向かう準備段階で思うようにならなかったところは?
 
 それは最終的な結果が出たなかで、総括としてお答えしたい。
 
――試合後のゴール裏のサポーターにはどんな声を掛けた?
 
 やはり熱いサポーターのみなさんがいて大会も盛り上がっていますし、今大会を通して、我々を熱くサポートしてきてくださったみなさんに、言葉をかけさせてもらった。本当に熱く応援してもらったことに感謝していますし、それに応えられなかったのは僕の責任。選手も負けようとか手を抜こうとしてやっているわけではない。
 
 だから、そういう意味でも、ここ3大会は世界のファイナルに進んだが、こういう結果が出たなかで、いきなり女子サッカーの未来が消えたということではなく、さらに支えていってほしいし、今後についてもお互いが前を向いてやっていかなければいけないということを伝えた。分かっていただけたとは思う。