相撲協会理事長選で暴露合戦か?

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 3月末に行なわれる日本相撲協会の理事長選を睨んで “仁義なき戦い”が始まっている。八角・現理事長(元横綱・北勝海)の続投か、将来の理事長候補である貴乃花親方の新理事長就任かで注目を集めているが、1月29日の役員候補(理事)選出、信任票議員に同じ高砂一門の元中村親方(元関脇・富士櫻)を推薦と失態が続いたことで、八角陣営の旗色が悪くなりつつある。もともと八角陣営は勝利を確信し、職掌分担を決めていたともいわれる。

「協会ナンバー2の事業部長には尾車親方(元大関・琴風)を指名。広報部長や協会常駐の理事には出羽海一門や二所ノ関一門の親方に担当させ、伊勢ヶ濱親方(元横綱・旭富士)は1年のうち半分近く東京を留守にする巡業部長に。貴乃花には審判部長を任せて相撲人気の促進役をやらせながら、協会の運営には口を出させない。相撲教習所所長という閑職にすることもできるが、露骨な報復人事と思われるから、山響(元前頭・巌雄)に回す」(高砂一門に近い人物)

 だが反対に貴乃花理事長となった場合には、伊勢ヶ濱親方や山響親方といった貴乃花派が要職に就く、という説がある。

「その場合は八角親方が巡業部長になるでしょうね。目障りなのが東京にいない間に、貴乃花理事長がどんどん協会改革を進める」(相撲ジャーナリスト)

 現状はどちらの陣営も自信を覗かせている。八角派の親方はこう語る。

「最悪でも6対4で八角さんだ。出羽海一門、山響以外の3人の新理事は基礎票で当選できたのだから、状況を見て日和見になることはない。態度こそ示していないがこれまで通り八角側につくだろう。

 貴乃花がかつて『貴の乱』で割って出た二所ノ関一門は、いまだに“貴憎し”だから八角側。さらに時津風一門は、確かに若手親方の多くを貴乃花シンパにしてしまっているが、それで古参を中心に“身内を攪乱された”と苦々しく思う勢力がある。八角支持に回るよう鏡山を説得すると聞いている」

 別の八角派親方に近い後援会関係者が続ける。

「どうも八角陣営が、貴乃花自身のカネに関するスキャンダルを掴んだらしい。陣営は“これで勝てる”と息巻いていた」

 だが貴乃花陣営も負けてはいない。貴乃花派の親方に近い後援会関係者の話。

「7対3、うまくいけば8対2で勝てる。すでに出羽海一門の3理事は貴乃花支援に回ったと聞いた。大きいのは、二所ノ関親方(元大関・若嶋津)が貴乃花側に来るという話だ。

 2010年、二所ノ関(当時は松ヶ根)部屋が過去20年にわたって大阪場所で使っていた宿舎が暴力団関係のビルであることが問題になった。折悪く協会が賭博問題で揺れていた時期で、部屋の廃業まで取り沙汰されたが、これを守ったのが故・北の湖理事長。そのときの裏資料が貴乃花支持勢力の手にあり、いざとなったら蒸し返す構えのようだ」

 まだある。

「時津風一門も軍門に降った。鏡山親方(元関脇・多賀竜)の親族は協会職員として在籍しているが、実はこの就職に便宜を図った人物が、熱心な貴乃花支持として知られている。人質にとられているようなもので、鏡山親方は貴乃花派につくしかない」(同前)

 目には目を、醜聞には醜聞を。角界はしばらく土俵外の戦いで熱くなりそうだ。

※週刊ポスト2016年3月11日号