今年(2016年)の中国全国人民代表大会(全人代)は3月5日に始まる。同大会の傅瑩報道官は前日の4日午後、記者会見に臨んだ。傅報道官は2016年の国防予算について、前年比7%−8%の伸びになると説明した。伸び率が1桁台になるとすれば、2010年以来だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 今年(2016年)の中国全国人民代表大会(全人代)は3月5日に始まる。同大会の傅瑩報道官は前日の4日午後、記者会見に臨んだ。傅報道官は2016年の国防予算について、前年比7%-8%の伸びになると説明した。伸び率が1桁台になるとすれば、2010年以来だ。

 米CNNの記者が、米国軍には南シナ海における中国軍の動きに対抗するためとして、連邦議会に予算の増額を求める動きがあるとして、中国の今年の国防予算の伸びを質問した。

 傅報道官は、米軍に(中国の脅威を)強調する動きがあるとすれば、「おそらく、彼らがさらに多くの予算を獲得しようとしていることと、関係しているのではないでしょうか」と述べた。米軍が予算獲得のために、中国の脅威を誇張しているとの主張だ。

 傅報道官は、中国が国防費を決めるにあたっては「国防建設」、「経済の発展と(政府の)財政収入の状況」を要素とすると説明。

 さらに、全人代前に個別の予算を話すわけにいかないと断った上で、「話さなかったら、あなたがたはがっかりするでしょう」と述べて「今年も国防予算は増えます。ただし、増加率は過去数年よりも減少して、7%と8%の間です。正確な数字は明日、ごらんになれるでしょう」と述べた。

 中国の2015年の国防費は前年比10.1%増の8868億9800万元(約16兆9000億円)だった。5年連続の2桁像で、1989年以降は2010年を除き、2桁増が続いていた。

 しかし、14年の伸び率である12.2%増と比べれば、2.1ポイント低減した。経済成長の減速が、国防費の伸びにブレーキをかけつつあると理解できる。

 また、中国共産党は、ソ連崩壊の過程を詳細に研究している。経済を軽視して米国との軍拡競争に臨んだために、社会主義体制崩壊の大きな原因になったとの認識は堅持しているはずだ。中国経済の成長が鈍化すれば、軍拡のスピードも鈍化することは、間違いない。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)