29日、中国のインターネット上に、日本と中国の子どもの教育について比較する記事が掲載された。写真は日本の小学生。

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2016年2月29日、中国のインターネット上に、日本と中国の子どもの教育について比較する記事が掲載された。

中国では先日、日本で撮影された動画が伝えられ、大きな反響を呼んだ。動画は、幼稚園児とみられる男の子が10段の跳び箱を跳ぼうとする様子を映したもので、周囲の応援の声を背に何度もチャレンジするもののうまくいかずに泣き出してしまう。すると、ほかの園児たちが男の子を中心に円陣をつくり、「できる!できる!できる!」と励ます。そして、もう一度チャレンジして見事に成功するという内容だ。

この動画は、中国人にどのような思いを抱かせたのか。記事では、ある在日中国人女性のコメントを紹介している。そのコメントは次のようなものだ。

「私は日本で生活しているママです。私には2歳の子どもがいます。子どもは中国国内の両親の元に預けていて、年末には日本に連れてこようと夫と相談していましたが、これを見てその思いが強くなりました。中国の教育は確かに失敗しています。どこに行ってもお金で解決しなければならず、日本で育てるよりもお金がかかります。私たち両親にも責任があります。甘やかして育てるのは、子どもたちに良くありません。私たちの子どもは日本の子どもにも負けないと信じています。でも、井の中の蛙ではいけないということを自覚しなければなりません」

これを受け、記事は日本と中国の教育の違いについて分析している。

まず食事について、「日本では子どもの時から食べ物を大事にすることを学ぶ。外食するときも食べられる量を注文して足りなければ追加するというように、残さないようにする」と紹介している。「中国人のように食べきれないほどの料理を一気に注文して、無駄にしてしまうことはない」というのだ。

次に、寒さに耐えられる体作りだ。中国で日本の教育が紹介される時のおなじみのテーマの一つ。日本の子どもは冬でも半そで半ズボンで運動したり、裸で乾布摩擦をしたりするが、これは中国では「あり得ない」ことだ。「日本の子どもはこうして寒さに耐えられる能力を身につけるが、われわれは生まれた時から子どもを厳重に管理し、少しの寒さや病気を心配している」などと紹介している。

さらに、恋愛についても違いがある。中国では子どもの恋愛には保守的で、学校も親も受け入れないというスタンスの人が多い。これは、早い時期の恋愛は心身の健康を害したり、成績に影響したりすると考えられているためだ。しかし、日本では交際相手がいる小中学生も珍しくない。これについて記事は、「子どもの恋愛をことさらに問題視しないのは、押さえ付ければ押さえ付けるほど逆効果になると考えているからだ。だが、これは管理を放棄しているわけではなく、子どもの自然な成長に寄り添い、話を聞いていく中で、正しい方向へと導いているのだ」としている。

通学の送り迎えにも違いが現れる。日本では集団登校や一人で通学することが当たり前だが、中国では小学生でも両親や祖父母が送り迎えをする。記事はこうした中国の慣習について、「子どもの独立性が育めないだけでなく、どんな車に乗っているかといった親同士の見栄の張り合いによって、子どもに他人と比べる心理を植え付けてしまう」と指摘している。

このほか、日本の学校には、さまざまなクラブ活動があることも中国とは異なる。中国の親は子どもの成績を非常に重視しており、興味や趣味は二の次だ。一流大学に入り、一流企業に就職することが最大の目的となっている。一方、日本の親は子どもの長所を見極め、伸ばしてやることを考える。記事は、「日本はさまざまな分野で人材が生まれるのに対して、中国では勉強しかできない子が生まれる理由がわかる」としている。「教育に正解はない」などとも言われるが、少なくともどんな子どもにも平等にチャンスが与えられる社会であることが大切ではないだろうか。(翻訳・編集/北田)