韓国戦に続き4-2-3-1か、それとも豪州戦の4-4-2に戻すのか、あるいは宮間をどの位置で使うのか。佐々木監督は難しい選択を迫られそうだ。

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 大会初戦から3日間で2試合をこなし、前日練習は上尾野辺を除く韓国戦のスタメン組がリカバリー(ストレッチや軽いランニング)、途中出場・ベンチ組がアジリティなど基礎的な要素にとどまった。
 
 日本は2戦を終えて1分け1敗で勝点わずか1。6チーム中5位に低迷する日本は、すでに自力での五輪出場権獲得(2位以内)がなくなり、残された道は3連勝して望みをつなぐしかない。
 
 韓国戦は選手同士の距離やフリーラン、連動・連係面でオーストラリア戦から修正は見られたものの、中盤でのボールロストも多く、本来の水準には至っていない。佐々木監督は「フィニッシュの精度だけでは片付けられない。手前のプレー、もうひとつ手前のパスの精度を欠いていることが大きい」と課題を挙げる。韓国戦に続き、宮間をトップ下で起用するのか、本来の4-4-2に戻してアジャストを図るのか、指揮官の決断に注目が集まる。
 
 先発メンバーを予想するならば、韓国戦で出番のなかった、もしくは出場時間が短かったメンバーが起用されることになるだろう。該当するのは岩清水、鮫島、阪口、中島、郄瀬、大野といったメンバーだ。
 
 特に、郄瀬は今大会フィールドプレーヤーで唯一出場がなく、「準備はいつでもできている」。連戦による疲労度を考えれば、エースの大儀見を休ませる可能性も考えられ、中国戦では出場機会があると目される。岩清水によれば、シュート練習で佐々木監督が「それを決めるか、決めないかの差だぞ」と選手たちに檄を飛ばしていたそうで、決定力の高さが最大の魅力のストライカーに期待がかかる。
 
 
 FIFAランキング17位の中国とは、佐々木監督が指揮を執る08年以降の対戦成績で10勝1分1敗と圧倒している。前日練習後の取材対応の時点では、中国の分析はまだ行なわれていなかったが、選手たちは「勢いに乗ってきている」(中島)、「テクニックのある選手がいる」(岩渕)との印象を持っている。
 
 今大会で挙げている3点中2点がPKだと伝え聞いた岩清水は、「ペナ(ペナルティエリア)に入ってくる練習をしてきているかもしれない。そこはデリケートに対応したい」と話す。カナダ・ワールドカップで2得点を挙げているFWワン・シャンシャンも要注意だろう。
 
 もっとも、今の日本にとっては、自分たちの力を出すことが先決だ。「地元開催」「負けられない」状況が過度のプレッシャーとなって、硬さやミスを生み、「同じ方向に、同じ気持ちで向かっていく」なでしこジャパンの本来の持ち味を半減させている感は否めない。GK福元は「こういう状況でこそ、頑張れるチームだと信じているし、チーム全員が同じベクトルを向いて死ぬ気で戦いたい。澤さんからも『みんなだったらできる』とメッセージをもらった」と意気込む。
 
 残された五輪出場の可能性を活かすには、まずは中国戦の勝利が絶対条件。「目の前のチャンスにしがみついて」(岩清水)、反撃の狼煙を上げたいところだ。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

【リオ五輪アジア最終予選スケジュール】
2月29日(月):第1戦・オーストラリア戦 ●1-3
3月2日(水):第2戦・韓国戦 △1-1
3月4日(金):第3戦・中国戦(キンチョウスタジアム)
3月7日(月):第4戦・ベトナム戦(キンチョウスタジアム)
3月9日(水):第5戦・北朝鮮戦(キンチョウスタジアム)
※試合はいずれも19時35分キックオフ。