2日、フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官が、日本記者クラブ(東京)で会見し、日本への難民直接受け入れを拡大するために、法務省など日本政府と調整中であることを明らかにした。

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2016年3月2日、フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官が、日本記者クラブ(東京)で会見し、日本の難民支援策について「日本の資金的な貢献は世界でも最大級だ」と指摘。特に日本政府内で難民への奨学金制度や職業訓練制度が検討されていることを挙げ、「難民がスキルを身につけ、国に帰還し、再建に貢献することができる」と大きな期待を寄せた。日本が今年1億2200万ドル(約140億円)の支援資金拠出を計画していることも高く評価した。

日本が難民申請者5000人のうち11人しか認定していないことに言及、「日本への難民直接受け入れ拡大要望を、日本の議会や政府関係者は支持してくれている」と指摘。日本は(1)難民認定の効率をできるだけ迅速化する、(2)難民認定の基準の緩和―などに取り組んでいると説明した。その上で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)から専門家を派遣し、日本の法務省と協力しながら難民受け入れ拡大へ調整中であることを明らかにした。

一方、欧州連合(EU)の難民対策について「16万人を受け入れると昨年決定したが、計画はほとんど進捗していない」と不満を表明。「移住を希望する多くの人たちがギリシャやイタリアに足止めされており、混乱に拍車をかけている」として、「早急に実現すべきである」と強く促した。

一方、内戦が続くシリアで2月27日に発効した一時停戦について、「おおむね維持されており、孤立していた地域に支援物資を届けることができる」と歓迎、人道支援を確実にするために「最も重要な対応策は紛争の政治解決であり、停戦を持続的なものにすべきだ」と訴えた。(八牧浩行)