現代美術の逸品を客室に展示!汐留のパークホテル東京でホテル型アートフェア開催

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美術館の中で鑑賞する現代アートはどこか異空間のオブジェのようだけど、それを室内に置いたら、どんな表情を見せてくれるんだろう? ホテルの客室で現代美術の逸品を展示する、新しいスタイルのアートフェアなら、もっとアートを身近に感じられるかも。

2016年3月12日(土)と13日(日)の2日間、汐留の「パークホテル東京」では「ART in PARK HOTEL TOKYO(アート・イン・パークホテル東京) 2016」を開催。同イベントでは、いま世界的に評価が高まっているという『戦後の現代美術』にスポットを当て、国内の39のギャラリーがそれぞれに選りすぐりのアートを出展する。

「東京で、ホテル型のアートフェアは7年ぶりとなります。今回は販売もあり、出展作の中には手の届くお値段のものもご用意しています。自分の部屋に飾ったら…と想像を膨らませて、お楽しみください」と、広報担当の川西さん。

ホテル25階の受付でチケット(1500円)を購入したら、26階と27階の2フロアに広がるフェア会場へ。出展ギャラリーの中には撮影OKという所もあるそうなので、入室する前にスタッフに確認してみて。

現在、アーティストが客室全体を装飾するプロジェクト「Artist in Hotel(アーティスト・イン・ホテル)」を展開中の同ホテルは、このフェアに絶好の舞台。3月13日(日)の13時30分からは、トークイベント「パークホテル東京のアートリブランディングとアーティストルームツアー」(参加無料、定員20名、事前申し込み不要、当日先着順)も予定していて、アーティストの木村浩之さんとふるかわひでたかさんがその制作秘話を語るそう。

「トークの後には、普段は宿泊しなければ見られない部屋を、制作したアーティストと一緒に自由に見られるチャンスもあります」(同)

これまでの現代アートを支えてきたアーティストと、これからを創り出す実力派の新鋭の作がそれぞれに見られるのが、このフェアのポイント。

例えば、1950年代を中心に絵本作家としても活躍した元永定正の作品や、1960〜70年代にさまざまな素材で表現を行う「もの派」の中心メンバーだった菅木志雄のものなど、美術史に残る作家のアートも展示される。。

写真は、既存の画像を描き起こした絵をさらに暗室でコンタクトプリントする“フォトグラム”で知られる、三宅砂織さんの作品。その独自でロマンティックな世界は、観る人をくぎ付けにするはず。


ホテルでラグジュアリーな気分を楽しみたいのなら、26階のスカーレットルームに立ち寄って。会期中、ここにはスペシャルラウンジが登場して、スコットランドのシングルモルトウィスキー「ザ・マッカラン」限定ボトルの特別展示販売や有料試飲が行われるとか。

美しいデザインのスペシャルデキャンタに入った「NO.6」(54万円)や、長期熟成原酒を含む「レアカスク」(2万7000円)、16種類の希少なシェリー樽原酒を使った「シェリーオーク12年」(6480円)などの、3種類が登場する。「レアカスク」は1杯3000円、「シェリーオーク12年」は1杯500円でいただけるというから、優美で奥深いシングルモルトの世界を体験するのもおもしろいかも。


フェアの日程にはすでに予定が…という場合は、2月29日(月)から3月13日(日)まで開催される、25階のアートラウンジでの特別展示「PREVIEW AiPHT(プレビュー・アイファット)」(入場無料)を覗いて。

ここでは開催に先駆けて、同フェアで注目アーティスト6名の作品を19点も見ることができるとか。写真は、樟(くすのき)の木彫「アニマルズ」シリーズで人気の三沢厚彦さんの作品。愛嬌たっぷりの動物に、アートが苦手な女子も思わず微笑んでしまうはず。

ホテルの部屋を巡って現代美術を鑑賞する、大人なアート体験を楽しんで。

画像 上:ARTIST in HOTEL 安元 亮祐のアーティストルーム「十二支」
画像 中:三宅砂織《The missing shade 8-1》(部分) ゼラチンシルバープリント 2015 Courtesy of FUKUGAN GALLERY
画像 下:三沢厚彦《Dog 2013-02》樟・油彩 2013 Courtesy of Nishimura Gallery