なでしこの窮地に澤さん激励初訪問!思わず厳しい言葉「せめて心に響くプレーを」

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 昨季限りで現役を引退し、今大会はテレビ解説で試合会場を訪れている澤穂希さんが、今大会初めてなでしこジャパンの練習場に姿を現し、選手たちを叱咤激励に訪れた。

 日本女子代表(なでしこジャパン)は2日の韓国との試合を1-1で引き分けたことで、リオ五輪の自力での出場権獲得の可能性が消滅した。出場権を獲得するためには3連勝がほぼ必須となる。「ようやく時間が出来たので」と訪問理由を説明したが、後輩たちの窮地に居ても立ってもいられなかった。

 状況的に「前向きな言葉をかけてみんなに元気を与えられたらいいなと思う」と話した澤さん。しかし、我慢できないとばかりに厳しい言葉が口を突いた。

「外から今回初めて見ましたが、攻守に渡って、自分がプレーしていた時よりすごくわかる。本当に球際のところだったり、強さ、セカンドボールを拾う意識であったりと見ていると共通意識が伝わらないと感じます」

「本当に負けられないという気持ちでやっている選手が何人いるのかなと。本当にいい時のなでしこというのはみんなが同じ方向を向いて、同じような気持ちで戦っている。遠慮していたりとか、他人任せなところが感じられた2試合だったので、こういう時こそ年齢も関係ないですし、勝つとか、負けられないとか思っているのであれば、グラウンドで表現してほしい。今、見ている時点では気持ちが足りないなと思う。厳しい言い方になるが、そういうところはあるかなと思う」

 これはなでしこジャパンの今後の発展を見届けたいとする思い。日本女子サッカー界を託した後輩たちへの叱咤だ。

「明日は勝ちしかない。引き分け以下であれば行けないというくらいの覚悟を持たないといけない。技術や戦術は1日では変わらないけど、みんなは今までやってきたことがベースにはある。それをちゃんとグラウンドで表現できるかだけだと思う。せめて見ている人の心に響くプレーを見せてほしい」

「みんなにはリオに絶対に行ってほしい。日本女子サッカーの歴史を途絶えさせることはしてほしくない。でもまだ終わったわけではない。ほかのチームも引き分けが多い。オーストラリアはちょっと抜けちゃいましたけど、まだまだチャンスはある。まだまだ諦めずに、死に物狂いで戦ってほしい」

 最後に自分がプレーしたくなったかと問われた澤さん。苦笑いを浮かべながらも、「私だったらこの時間に出てどういうプレーができるのかなと思いながら見させてもらっている」とまんざらでもない様子だった。

(取材・文 児玉幸洋)
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