赤い点線が運転見合わせ区間、青い線は復旧済み、緑の線はBRTで運行している区間。震災発生直後に運転を見合わせた約400kmのうち、現時点で約177kmで運転を再開している(画像はプレスリリースより)

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 東日本旅客鉄道(JR東日本)は2日、東日本大震災からまもなく5年を迎えるにあたり、大きな被害を受けた太平洋沿岸7線区の復旧状況と大規模地震対策の進捗状況を発表した。

 まず復旧状況としては、津波及び福島第一原子力発電所事故により、震災発生直後は約400kmに渡り運転を見合わせていた太平洋沿岸7線区のうち、八戸線、石巻線、仙石線は既に全線で運転を再開。

 山田線の宮古〜釜石間については、三陸鉄道へ経営移管し、南北リアス線と一体運営にすることで沿線自治体と合意。2018年度内の開業を目指し復旧工事を行っている。

 常磐線は、相馬〜浜吉田間は内陸側にルートを移設して2016年末までに運転再開の予定。小高〜原ノ町間は2016年春に、浪江〜小高間は2017年春に、竜田〜富岡間は2017年内にいずれも運転再開の予定だ。

 帰還困難区域を含む富岡〜浪江間については、空間線量率が高い個所があるため線量の低減が運転再開への大きな課題。効果的な除染方法を検証すると同時に、損壊した橋りょうの設計、撤去工事を行うなど運転再開に向け準備を続けている。

 大船渡線の気仙沼〜盛間と気仙沼線の前谷地〜気仙沼間は、これまで仮復旧として運行されてきたBRT(Bus Rapid Transit=バス高速輸送システム)を今後も継続して運行し、本格復旧とすることを大半の周辺自治体と合意。ただ気仙沼線については気仙沼市との協議が続いている。

 首都直下地震に備えた耐震補強工事については、2015年度末までに全体の約7割が完了する見込み。今後は山の斜面などを削って線路を敷設した「切取」と呼ばれる区間の耐震工事を拡大していくという。

 また、首都圏30km圏内の駅では、大災害発生時の帰宅困難者対策として、駅を一時滞在場所として利用してもらう態勢を拡充(対応状況はJR東日本のWebサイトから確認可能)。

 トイレや公衆電話の開放、駅員による案内やディスプレイなどを使って被災状況、運転再開状況に関する最新情報を随時提供していく。また、一時滞在場所を提供可能な駅に関しては、毛布や飲料水、救急用品などの備蓄品も配備しているとのこと。

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