餃子の王将」にはいつも助けられている。安くて早くてうまくて、お昼ご飯にガッツリ食べるのもよし、夜にリーズナブルなお酒を楽しみながらワイワイやるもよし。色々な使い方ができるところが良い。おつまみから定食までメニューも様々用意されているし、店舗ごとに限定メニューなんかがあったりするところも面白い。

そんな「餃子の王将」に、初となる女性向けの店舗がオープンする。しかも店舗の内装・外装からメニュー開発に至るまですべて既存の店舗とは違って新しく作り上げたものだという。2016年3月3日のオープンに先駆け、試食会にお邪魔してきた。

今回、女性向け店舗としてオープンするのは京都「GYOZA OHSHO 烏丸御池店」。地下鉄烏丸線・東西線の烏丸御池駅から徒歩数分の立地だ。

「日本らしさ・京都らしさ」を意識したオシャレな店内



お店に近づいていって目に入るのが、入口に向かって左手に用意されたオープンテラスの立食席。正方形のカウンターで、15人ぐらいはゆったり食事ができそうだ。この席では常時店内と同様のメニューが楽しめるそうで、なんとなく夜間にバル的な使われ方をしそうなイメージが浮かんだ。


内装や外装は、インテリアアーキテクト/クリエイティブディレクターの折原美紀さんが「女性に支持される店づくり」を目指して総合プロデュースをしたもので、通常の「餃子の王将」とはまったく違った印象だ。設計にあたり、清潔感と日本らしさ・京都らしさを意識したという。



壁際にもさりげなく盆栽が置かれていたり、細かいところまで凝っていてかなりオシャレな雰囲気である。

「GYOZA OHSHO 烏丸御池店」にはここでしか食べられないオリジナルメニューが多数あるのだが、それらは料理研究家の小針衣里加さんが全面的にプロデュースしたもの。健康を考えた「バランス料理」を専門に研究している小針さんだけに、素材にこだわり、ヘルシーで胃もたれの少ない国産の米油を調理に使うなど、様々な工夫を凝らしているという。また、京都という土地柄にもこだわり、中華食材と和食材の融合をテーマにしたメニュー作りを心がけたそう。

日本酒やウイスキー、スパークリングワインもある


この店限定のメニューを見てみると「ザーサイ入りキャロットラペ(¥380 ※以下、価格はすべて税別)」「豆苗と水菜、スモークサーモンの美肌サラダ(¥590)」「ケーキのようなふわふわ玉子焼き〜胡麻油添え〜(¥200)」「大根と鶏肉のオイスターソース煮込み(¥450)」や、後述するオリジナル餃子などが並ぶ。「黒胡麻バナナ春巻(¥280)」「甘酒と生姜のアイスクリーム(¥250)」などオリジナルデザートも豊富。また、アルコール類のバリエーションも豊かで、「辛丹波」「大吟醸」といった日本酒、「竹鶴」や「ジャックダニエル」などのウイスキー、スパークリングワイン、カクテルなど、通常の「餃子の王将」にはないメニューがずらり。ソフトドリンクメニューの中に中国茶や紅茶が用意されているのも印象的だった。

さて、実際にオリジナルメニューを試食してみようではないか。まずは、小針衣里加さんプロデュースの「京風和風餃子〜白味噌チーズだれ〜(6ヶ)(¥450)」を。


従来の餃子の餡に大葉・こぶ茶・かつおぶし・九条ネギを加えて焼き上げてあり、別皿の白味噌チーズだれにつけて食べる。大葉の香りがふわっと口の中に広がり、クリーミーな味噌だれと好相性だ。

同じくオリジナル餃子である「サワークリームと溶かしバターで食べるスープ餃子(4ヶ)(¥480)」は、溶き卵スープに浮かぶ水餃子(餡は通常の餃子と同じものだそう)をお皿にとり、液状のバターとサワークリームをつけて食べる。これは美味い!バターの風味と餃子がこんなに合うとは新発見である! 個人的には今回試食した中で一番美味しかった。



お次は「おからと紅ショウガの揚げ餃子〜スイートチリソースだれ〜(6ヶ)(¥290)」をいただく。サクッとした衣を噛みしめた時に、ヘルシーな油が使われていることを実感した。歯ごたえが軽く、油っこさがない。紅ショウガの味も濃くなく、ライトにつまめる感じに仕上げてある。



ご飯ものメニューから、「京漬物の和風炒飯(¥580)」もいただく。さっぱりした味付けのチャーハンなのだが、たくあんや柴漬けが刻んで入れてありシャキシャキした食感が面白い。これまた美味しいし、他であまり食べられなそうなオリジナリティを感じる一品だ。


従来の餃子はもちろん美味しい


ここまでオリジナルメニューばかりを紹介してきたが、もちろん従来の「餃子の王将」のメニューも用意されている。「唐揚げ」や「天津飯」、「王将ラーメン」といった定番メニューは当店でも味わうことができる。

従来の餃子も試食したのだが、やはりこの餃子はこの餃子でもちろん美味しいのだった。女性向け店舗とはいえ、いつもと変わらずしっかりニンニクの風味がして、落ち着いた気持ちになった。これまで通りの「餃子の王将」の王道メニューを他店舗にはないお酒とあわせて楽しむ、ということもできそうだ。


餃子の王将」の社長・渡辺直人氏によれば、これまで「男性8割、女性2割」だった「餃子の王将」の客層を新たに開拓すべく、年内にも首都圏をはじめとした都市部に同じコンセプトの店舗を増やしていく予定だという。家の近所に突然オシャレな「餃子の王将」ができる日も遠くないかもしれない!

「GYOZA OHSHO 烏丸御池店」
住所:京都府京都市中京区両替町通姉小路上ル龍池町430
営業時間:月〜土11:00〜24:00(ラストオーダー23:30) 日・祝11:00〜22:00(ラストオーダー21:30)
(スズキナオ)