アメリカのある大学、エナジードリンク全面禁止を決定(出典:http://www.washingtontimes.com)

写真拡大

アメリカのある大学が、「レッドブル」ほか各種エナジードリンクの販売を止めると発表した。「眠たくなったらどうする」、「これが活力の源だったのに」と学生たちからは反発もあるようだが、大学側は「学生たちの心身の健康を考えてのこと」と実に真剣である。

このほど米バーモント州のリベラル・アーツ・カレッジ「ミドルベリー大学」が、高濃度のカフェインが体に悪影響をおよぼす場合があるといわれる「レッドブル(Red Bull)」、体調不良を訴える者や死者が続出したとして米国食品医薬品局(FDA)も調査に乗り出したことがある「5-hour ENERGY」といったエナジードリンクを今月7日以降キャンパスから完全に排斥すると学報にて発表し、物議を醸している。

教員、職員、そして学生の12名で構成される評議委員会が1月19日からいく度も審議し、このたびのエナジードリンク排斥案が11対1で可決したことを伝えた大学。エナジードリンクを常飲するような習慣を持つ人は、将来的にアルコール依存、覚醒効果を求めての薬物依存、乱れた性生活、あるいはDUI(アルコール・薬物の影響下の運転)といった問題行動に発展する確率が高いという専門家の分析もあり、心身の健康のためにはマテ茶などの健康茶が奨励されると述べている。

特に説得力があったのは、飲食店向けソフトウェア開発のインターン生であるマイルズ・カミシャー=コッホさんが提出したデータと意見であった。「すべては正しい食生活から」という“食育”の理念がエナジードリンクの流行とともにすたれてしまったこと、愛飲している学生たちに学力低下の傾向がみられること、25%近くの者がそこにアルコールを混ぜて飲んでいることなどを問題として挙げたという。このたびの取り組みにより、エナジードリンクに強く依存していた学生たちの間で睡眠の質や量が改善された、体調も良くなったなどの声があがるものか、ほかの大学も注目しているようだ。

出典:http://www.washingtontimes.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)