命のためにもお腹回りがスッキリ

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最近、日本人女性に子宮体がんが増えているが、太っている人ほど発症のリスクが高くなり、もっとも肥満度の高い人では正常の体重の人の約20倍に達するという恐ろしい研究が発表された。

ニュージーランドのオークランド大学のチームが研究をまとめ、米産婦人科学誌「AJOG」(電子版)の2016年1月29日号に論文を掲載した。

脂肪細胞が肥大化するとホルモンが過剰に

子宮がんは、産道への入り口部分にできる子宮頸がんと、部屋の中にできる子宮体がんの2つに分かれる。日本産婦人科学会のウエブサイトなどによると、子宮頸がんは性感染症ウイルスなどによって発症し、若い女性に多い。一方、子宮体がんは部屋の内膜部分に発症し、40代以上の女性に多い。以前は、子宮がんのうち、子宮頸がんが8割を占めていたが、食生活の欧米化により子宮体がんが増え、最近はほぼ半々の割合になっている。

子宮体がんの発症には、女性ホルモン「エストロゲン」が深く関わっており、エストロゲンの分泌が乱れたり、過剰だったりすると発症しやすい。リスクの高い人は次の女性たちという。

(1)肥満の人

(2)妊娠・出産経験のない人

(3)月経不順(無卵性月経周期)がある人

(4)乳がんや更年期治療などで特定のホルモン療法を受けている人

(5)閉経が遅い人

この中でも肥満の悪影響が高いのは、体内のホルモンバランスを崩してしまうからだ。女性ホルモンは主に卵巣の卵胞から分泌されるが、実は最近、脂肪細胞からも分泌されることがわかった。肥満により脂肪細胞が肥大化すると、女性ホルモンが過剰に分泌されるのだ。

体格指数「BMI」と発症率を詳しく比較

オークランド大学のチームは、肥満と子宮体がんとの関連を調べた過去の論文9件を分析、肥満度を示す体格指数「BMI」と発症率を詳しく比較した。その結果、「標準体重」(BMI18.5〜24.9)の人に比べ、「やや肥満」(BMI25.0〜29.9)は発症リスクが3.85倍、「肥満」(BMI30.0〜39.9)は5.25倍、そして「重度肥満」(BMI40以上)はなんと19.79倍に達した。

研究チームでは、「(女性ホルモンが活発に分泌される)閉経前の女性にとって、肥満の問題は子宮体がんにとって一貫して最も危険な因子であることがわかりました」とコメントしている。

ちなみに、米国立がんセンターが行なった、子宮体がんの患者と健康な女性を比較した研究でも、肥満の人の発症率は標準体重の人の1.95倍という数字が出ている。両研究の数字にはかなり開きがあるが、いずれにしろ、肥満の女性の危険度が高いことには間違いない。命のためにも40歳前からダイエットを意識しよう。