26日、台湾のホウ・シャオシェン監督による青春シリーズ不朽の名作「冬冬の夏休み」(1984年)、「恋恋風塵」(1987年)がデジタル・リマスター版として、5月21日から渋谷ユーロスペースで2週間限定で公開されることが決定した。

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2016年2月26日、台湾のホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督による青春シリーズ不朽の名作「冬冬の夏休み」(1984年)、「恋恋風塵」(1987年)がデジタル・リマスター版として、5月21日から渋谷ユーロスペースで2週間限定で公開、その後全国順次公開されることが決定した。

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「冬冬の夏休み」は、祖父の住む田舎でひと夏を過ごす幼い兄妹トントンとティンティンを通じて、自然の美しさや子供たちの友情を描く牧歌的な作品。フランスのナント三大陸映画祭で、前年の「風櫃の少年」に続き最優秀作品賞を2年連続受賞し、アジア太平洋映画祭では最優秀監督賞に輝いた。田園風景の中で繰り広げられる懐かしさと、子供たちの無邪気な愛くるしさが前面に描き出された、みずみずしい詩情に満ちた傑作だ。

「恋恋風塵」は、鉱山の村で幼い頃から兄妹のように育った少年ワンと少女ホンの淡い恋と別れを描いた青春ドラマ。かつての日本にも似た古き良き原風景の台湾を背景に、抑制のきいた映像で語りかける哀切のラブストーリーは国境を越え、多くのファンを生み出した。いずれもホウ・シャオシェン監督の自伝的体験をもとに描き出される日常風景は、その人間が生きた時代や社会、ひいては民族的情感までも映し出し、「日本」と「台湾」という歴史的な距離感が与える郷愁があいまって、観る者の心を捉えて離さない。

共に世界初のDCP(Digital Cinema Package)上映となり、特に「冬冬の夏休み」は台湾の倉庫で発見された状態の悪いネガプリントを、日本の配給会社・熱帯美術館主導のもと、高い技術力を誇る東京光音で修復を実施、世界に先駆けてデジタル・リマスター版の上映が実現した。30年余りを経て、当時のノスタルジーを感じさせる風景が色鮮やかに蘇ることになる。日本公開後は、日台協力のもと、リマスター版の海外セールスが予定されている。

ホウ・シャオシェン監督といえば、2015年に「黒衣の刺客」が第68回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞したことが記憶に新しい。世界的巨匠の中期の傑作を、美しく蘇った映像と共に振り返ることができる絶好の機会となるだろう。(編集/内山)