企業の経営戦略においては、現存の強みをさらに強化するという戦略のほかに、現在の弱みを克服するという戦略もある。短所を克服して長所に変えた企業の事例は数多く存在するが、中国メディアの捜狐はこのほど、日本という国家が石油資源の乏しさという短所を克服し、安定したエネルギー調達という長所を生み出したと論じている。(イメージ写真提供:123RF)

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 企業の経営戦略においては、現存の強みをさらに強化するという戦略のほかに、現在の弱みを克服するという戦略もある。短所を克服して長所に変えた企業の事例は数多く存在するが、中国メディアの捜狐はこのほど、日本という国家が石油資源の乏しさという短所を克服し、安定したエネルギー調達という長所を生み出したと論じている。

 日本は米国、中国に次いで世界第3位の石油消費国であるにもかかわらず、石油の自給率はわずか0.4%程度しかない。記事は、日本は1970年代のオイル・ショックによってエネルギー調達に関する弱みが露呈し、エネルギーが調達できなければ大きな危機につながる恐れがあることを「はっきり認識した」と指摘。オイル・ショック以降、日本はエネルギー調達を安定化させると同時に、石油への依存度を低減させる長期的な取り組みを開始したと説明した。

 長期的な取り組みとは、例えば海外経済協力基金(現在は国際協力銀行)などによる石油開発事業への投資、エネルギー資源の節約、国内の石油備蓄を推し進めることなどが該当する。記事は日本車に低燃費という強みがあるのもこうした背景から生まれたとしている。

 つまり新たな石油調達先の開発を通じて、価格高騰によって被る損失を緩和しつつ、節約によって石油消費量を減らして依存度を低減させ、さらに備蓄によって万一のときに備えるという万全の方策だ。また、原子力発電や風力発電、太陽エネルギー発電、天然ガスや新エネルギーを開発または発展させることによって、日本はエネルギー調達の多元化と安定化に積極的に取り組んでいると論じた。

 記事は、日本のこれまでの取り組みの成果が「現在はっきり現れている」と指摘、石油への依存度は低下し、原油の精錬技術や省エネ技術は世界をリードする水準にあると指摘した。また、石油備蓄量は日本国民の石油消費を197日間も支えることができるほどだと紹介し、この日数は「世界最長」の水準と指摘した。

 エネルギー供給の安定化に邁進する日本とは対照的に、中国の石油備蓄量では38日間しか国民の生活を支えることができないとも記事は紹介している。一部統計によれば2015年における中国の石油輸入依存率はすでに60%を超えている。経済成長とともに中国はエネルギー需要が高まっており、国の安全保障にもかかわるエネルギーの安定した調達が急務となっている。中国がアフリカをはじめ、開発途上国に積極的に投資を行っているのも、こうしたエネルギー需要の拡大が背景にある。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)