「デートに行くなら焼肉がいい!」なんていう女性もここのところ多い。というのも昨今の焼肉店はより「お洒落」で「入りやすい雰囲気」にさま変わりしているからだ。

そして最大のポイントは「ワインの品揃え」。一昔前の焼肉店とは違い、いまや焼肉ワインを楽しむのは定番で、こと女性の支持は高いだろう。

そこで「今夜はきめる!」なんて日に行きたい、とっておきの「ワインが美味しい焼肉店」をお伝えしよう。



熟成KINTAN(¥1,980)×「ラ・ジェルラロッソ・ディ・モンタルチーノ」(¥5,800)
イタリアワイン×焼肉で勝負デートも陽気に!?『代官山焼肉 kintan』

恵比寿


カルパッチョ的ひと皿にオリーブの木皿にのった肉、そしてイタリアワイン。ぱっと見イタリアンのようで、ここは正真正銘、焼肉店だ。

『KINTAN』のプレゼンテーションは、従来の焼肉の固定概念を覆すものばかり。それらはただ個性的なだけではなく、“より美味しく、より楽しく”を目指した結果である。

例えばイタリアワインを充実させている理由を鳴坂竜一社長はこう語る。



日本一のサーロイン・ユッケのハーフ&ハーフ(¥2,280)×「レ・クレーテ シャルドネ キュヴェ ポワ ヴァッレ ダオスタ」(¥14,800)

「イタリア料理と焼肉には、シンプルでいてパワーは強いという共通した特徴があります。肉やチーズを多用するイタリア料理に合わせて作られたワインには、それらの旨みに引けをとらないブレない魅力があって、かつ素材の味を消しはしない。焼肉と相性がいいものが多いんです」

飛騨牛のハラミにエチケットに牛が描かれた“肉のために作られたワイン”を飲めば、それがどういうことか体感するはず。

旨い肉とワイン、そして陽気な空気感。まさにイタリアのいい所をなぞる焼肉店である。



飛騨牛のハラミ×「ウンガノ ペスチュム アリアニコ」(¥6,800)



まさに女性好みのお洒落な内観!これならデートもうまくいく!


お次は焼肉記念日デートといったらココ!な有名焼肉



シャトーブリアン(¥5,000)×「オーパス・ワン」(¥78,000)
記念日デートに王道中の王道ワインを『焼肉うしごろ 西麻布本店』

乃木坂


2011年のオープン以来、『うしごろ』は気合の入ったデートや記念日を祝う場所として多く利用されてきた。

そんな時にここで開けられるのが、“王道中の王道”をいく高級ワインである。

ワインのラインナップに関しては、あえて誰が聞いても分かるものを多く入れています。お客さまがオーダーしやすいですし、記念日で訪れ方が特別な気分に浸れるはずですから」

と話すのはワインの選定を担当するソムリエの鈴木健太郎さん。



リブ芯×生ウニ、自家製ローストビーフ、白センマイ刺し、ハツの炙り叩きによる和牛刺し盛り合わせ(コースより)×「アンリ ジロー・エスプリ・ブリュット」(¥15,000)

例えばドン ペリニヨンやオーパス・ワンといった名だけで箔がつくものから、バローロやジュヴレ・シャンベルタンといったよく知らなくても憧れはあるワインが一通り揃う。

そして肉は国産黒毛和牛のA5ランクにこだわっているので、これほどまでに明快で贅沢なマリアージュはない。

オーパス・ワンを開けながらシャトーブリアンを楽しむ人たちが本当にいたりもして、それは気持ちいいほど西麻布的。

喜ばない相手はいないはずだ。



カイノミのステーキ(¥2,800)×「オーボンクリマ・ミッション・ラベル・シャルドネ」(¥8,500)



西麻布交差点すぐ、ながら静かなエリアにあるので、大人な雰囲気。当然、個室もあり


最後は焼肉通をも納得させるあの焼肉店は、実はワインにこだわりあり!



上の前菜は“格之進Rtコース”(¥5,000〜)に出されるもので、バスク豚の生ハムやローストビーフ。下は焼肉の一例で三角腹、サーロイン、かめのこ、しんしん
旨い肉こそ、男女を魅了する究極のワインのつまみ!『格之進Rt』

代々木八幡


焼肉好きなら誰しも知る『格之進』では、客の約7割が焼肉に合わせワインをオーダーするらしい。社長の千葉祐士さんは語る。

「昔は焼肉ワインを飲む人はほとんどいませんでしたよね。実はそこにはシンプルかつ大きな理由があって、ほとんどの店が焼肉に化学調味料を加えているからです。肉に塗られたりタレだったりするのですが、そのなかのグルタミン酸の成分がワインと合わないんですよ」

タレ系の焼肉によく飲まれるのがビールなど。だがここ『格之進』は“熟成肉”を売りとする。

「熟成は、いわば肉のソースを肉で作るということなので、余計な添加物が必要なく、塩だけで十分となります。化学調味料なしにアミノ酸の含有率が高くなり、そのピュアな旨み成分がまたワインと相性がいいんですよ」

では、旨みの強い肉にどうワインを選んだらいいのか?「ワインの色と肉の色を合わせるのが基本的な考えです。霜降りが強ければ白ワインが合うし、赤身が強ければボディのしっかりした赤ワインが合いますね」

グラスワインも豊富だから、ワイン焼肉のペアリングを存分に堪能したい。



ビッグテーブルから始まる肉コミュニケーション。富ヶ谷の『格之進Rt』といえば、社交場的要素もあるこのビッグテーブル。場合によっては、居合わせた客同士が一緒に盛り上がることもあるそう