早めに備えたい、老後に向けたリフォーム

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 結婚して、子育てのために30代で買った家は老朽化が進み、最近はすき間風も気になってきた。夫の定年退職まではあと5年、狭く感じた家も夫婦2人になって、子供部屋は今や物置状態。これから介護が必要になる母親を引き取ることもそろそろ考えなければ――。

 50代は、家族構成が変わる転換期。自分や夫、親の老後を考え、住まいについて見直す人も多いはずだ。住まいのナビゲーターで一級建築士の川道恵子さんは、早めのリフォームを提案する。

「老後に備えたリフォームは、“ちょっと早いかもしれないけど”くらいで、実はちょうどいい。気力・体力・判断力のある元気なうちがおすすめです。

 荷物の整理や処分も多く、工事中は仮住まいで2〜3か月暮らす場合もあるので、足腰がつらくなってからでは大変です。

 さらに重要なのは資金面。収入源が年金だけになる前に計画しておけば、退職金などを見据えたマネープランが立てやすく、資金調達の選択肢も広がります」(川道さん)

 また、2017年には消費税10%の増税を控えているため、リフォーム工事の駆け込み需要が予想される。公正・中立な立場でリフォーム事業者選びに役立つ情報を提供する『リフォーム評価ナビ』の運営にかかわる須藤千香子さんは、こう語る。

「2014年の消費税率引き上げ前には、駆け込みの工事依頼が増え、見積もりを断られてしまう事例も多くありました。10%への増税前も、駆け込み需要が予想されるので、計画的な早めの準備が大切です」(須藤さん)

 建築の専門知識がないと、業者からもらった見積書の内容を理解するのは難しい。国土交通大臣から指定を受けた住宅相談機関『住まいるダイヤル』では、契約前の見積書に記載された項目や内容の見方、正しいかどうかの判断方法などをアドバイスしてくれる。見積書や設計図面の写しを送れば詳しい相談もできる。

 要支援、要介護と認定されている人が居住している場合、手すりの設置や段差の解消は介護保険の対象になり、工事費用が20万円までなら自己負担は1〜2割で済む。ほかに支援制度がある自治体も多いので、工事前に高齢者福祉の窓口に相談してみよう。

※女性セブン2016年3月10日号