肥満の人が健康を意識すると、とかく食事量を減らせばいいと考え朝食を抜く人が多いが、肥満だからこそ朝食はしっかり食べた方がよいようだ。

むしろ朝の活動量が増え、1日全体を通すと食事量が減ることが英バース大学の研究でわかり、米臨床栄養学誌「AJCN」(電子版)の2016年2月10日号に発表された。

減量にならなくても目に見えない「いいこと」が

研究チームは21〜60歳の肥満の男女23人の協力を得て、6週間にわたり毎日朝食をしっかり食べる人と、朝食を抜いて昼まで水しかとらない人に分けて比較した。朝食は最低700キロカロリーというかなり量の多いもので、メニューは自分で選べる。また、それ以外の食事や生活は自由にさせた。期間中、定期的に体重、血糖値、活動量などを測った。

6週間後の結果は、2つのグループとも特に体重に変化はなかった。ただ、朝食をとった人は、朝食を抜いた人に比べ、午前中の活動量が増え、1日全体の活動量の平均が女性で442キロカロリー、男性で851キロカロリー増加した。そして、1日全体の食事量も朝食を抜いた人より減少した。

活動量が増えたことで血糖値やインスリン値が、朝食を抜いた人に比べ、安定した。朝食をしっかり食べたことで、減量こそしなかったが、より健康になれたわけだ。研究チームのエンハッド・チョードリー博士は「やせた人や標準体重の人が朝食をしっかり食べると健康にいいことは先行研究でわかっていましたが、肥満の人の場合は未知数でした。朝食は誰にでも大事です。どんな栄養の朝食が健康にいいか、各個人で考えてほしい」と語っている。