意外に知られていない!? 公的保険から支給される葬祭費や埋葬料を紹介

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「自分が亡くなったら、いくらかかるか」と考えたとことはあるだろうか。葬儀費用やお墓、入院代など、諸々を考えると、うん百万円という額になる。もちろんこれらを負担するのは、多くの場合が残された遺族である。残される側に対して、お金の心配をかけたくないと思うのはごく自然なことである。「教えて!goo」にも死後、お金のことでもめないためにもどう計画しておくべきか「死亡後の各種手続きについて」という質問が寄せられている。

■葬儀社選び、遺言書、自分でできることは自分で!

質問者は奥さんと2人暮らしで、子どもは2人とも成人しているとのこと。夫婦どちらかにもしものことがあった時に慌てないためにも、死後の手続きについて知っておきたいと話す。

回答を見てみると、多くは死後にお金のことで遺族に迷惑をかけないためにも、生前に決めておくことのできるお金の整理は事前に済ませておくべきであると述べている。

「信頼できる葬儀社を生前のうちに探してみてはいかがでしょうか? 相手はその道のプロですので、死亡診断書や火葬許可証等の手続き等、“その後”必要な事について相談に乗ってくれると思います。それに、顔も知らない人物が突然現れて、あれよあれよという間に葬式を行って『支払いは200万です』では、あまりにも納得できません」(sheep_siestaさん)

「問題は相続。(中略)…こじれたらもう最悪です……。これを避けるために自筆に署名捺印でよいので『動産不動産含む財産をどのように相続させたいか』を遺言書に書いておくのをお勧めします」(1976aさん)

これらは所謂「終活」と呼ばれている。死後を想定して、そこまで自分の未来をある程度確定させることは、トラブルの軽減に一役買ってくれる。しかし、亡くならないとできないお金の問題もある。それが葬祭費・埋葬料の給付申請である。

■公的保険からの葬祭費給付は◯万円も!?

意外と知られていないのが、前項にある葬祭費・埋葬料の給付である。これは所得の多寡とは無関係に、各自治体から受けることができる。そこで、制度の具体的な内容を、葬儀関連に詳しい心に残る葬儀アドバイザーに伺った。

「まず、公的保険とは国民健康保険と健康保険のことです。20歳以上の方ならば、必ずどちらかの保険に加入しているはずなので、葬祭費・埋葬料の受給権利が得られます。以下国民健康保険と健康保険に分けて解説します。
国民健康保険からは葬祭費という名で給付が行われます。具体的な額は自治体によって異なりますが1〜7万円とされています。申請窓口は、住所のある役場になります。申請の際には、保険証・死亡診断書・葬儀社の領収書・印鑑・口座振替依頼書・受取人名義の預金通帳、以上6点を忘れず持って行きましょう。
健康保険からは埋葬料という名で給付が行われます。相場は凡そ5万円とされています。申請窓口は社会保険事務所か健康保険組合になります。申請の際には、保険証・死亡を証明する事務所書類・葬儀社の領収書・印鑑が必要になります。また、健康保険の場合、保険料を支払っていた被保険者だけでなく、被扶養者たるご家族の埋葬料申請も行うことができます」

知らないだけで5万円近く損をすることになるとは、聞いて驚かされる。しかし、こうした行政制度には、「時効」がつきものである。今回の給付申請にはどれくらいの期間が設けられているのだろうか。

「葬儀の翌日(亡くなった日の翌日ではないので注意)から2年以内に申請しないと時効となり権利が消失してしまいます。失念していたというような言い訳は一切認めてもらえません。可能であれば、生前に自分の加入している公的保険について、色々確認しておくことを強く勧めます。折角支給を受けることができるにも関わらず、失念等により権利を失ってしまっては勿体ないですから」

「保険」という概念は、ある種人類の叡智の結晶である。しかしあまりに保険が発達しすぎて、我々は何十年と生きていくうちに、自分がどの保険に加入し、どういった保障を受けられるのかということがわからなくなる時もあろう。一方で、「死亡」は保険の精算時期と言え、その際には還付・給付されるものがあるかもしれない。加入保険のチェック、これもまた立派な終活である。

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー語
「葬儀の参列者を遺族や近親者など、本当に故人を亡くした悲しみを共有できる方だけに限定」し、「世間体を重視している感のある告別式を簡素化」する家族葬の提案を行う。

(樹木悠)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)