23日、北京国家体育場「鳥の巣」は北京五輪の象徴的なスポーツ施設だが、維持するだけで年間35億円もの経費が掛かるなど、問題視されている。

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2016年2月23日、中国網によると、2008年に開催された北京五輪で使用され、注目を集めた北京国家体育場「鳥の巣」は、建設のため35億元(約600億円)の総工費が掛かったが、その後は使用される機会も少なく、維持するだけでも年間2億元(約35億円)近くの費用が掛かっており、問題視されている。

大規模陸上競技大会以外の多様な使用目的が想定されておらず、利用の増加が見込めないほか、建設費ばかりでなく、維持・運営にコストが掛かりすぎるスポーツ施設が増えている。統計では中国国内のスポーツ施設のうち、一般の利用も可能な施設はわずか35%にとどまっている。

13年の統計では、中国に現存する大型スポーツ施設の6割が大規模な陸上競技大会の開催条件は満たしながら、多様な使い方には対応しておらず、週に500人以上の利用がある施設は半数余りにとどまっている。しかしその一方で、中国ではサッカー人気が高まっていながら、専用のスタジアムはわずか5カ所。試合の多くは陸上競技施設を借りて行われている。

スポーツ施設の運営について、12年から1年間の米国視察を行った江西財経大学の易剣東(イー・ジエンドン)副学長は、米国ではスポーツ産業が国内総生産(GDP)の2〜3%を占めるほど発達していると話す。年間入場者が5000〜7000万人に上る施設や、プロスポーツ中継で得られる収入などもある。

しかし、中国ではスポーツ産業がGDPに占める割合は0.25%程度(10年)で、取りまく環境があまりに異なる。産業を発達させることは一朝一夕にはいかず、時間を要するだろう。(翻訳・編集/岡田)