25日、北朝鮮問題により、韓国が米国製THAADを配備する可能性が高まっているが、その一方で、配備に反対している中国の経済報復を懸念する声も高まっている。資料写真。

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2016年2月25日、米華字メディア・多維新聞によると、北朝鮮が態度を硬化させたことで、米国の開発した終末高高度防衛ミサイル(THAAD)を韓国が配備する可能性が高まっているが、その一方で配備に反対している中国による報復を懸念する声が高まっている。そうしたなか、中国がこれまで行ってきた報復手段を韓国・中央日報が検証した。

記事は、「THAADを配備した場合、中国は経済報復を行うのか」とし、中国の邱国洪(チウ・グオホン)駐韓大使が「(THAAD配備は)中韓関係を一瞬で破壊しかねない」と発言したことで、懸念はいっそう高まっていると伝えている。韓国の企業家の間では、2000年の「にんにく騒動」で起きたような反韓世論が再び起こるのではないかとの不安も広がっている。

韓国が中国産にんにくに対する関税を10倍以上に引き上げ、輸入を制限したことで起きたこの騒動で、中国は韓国製の携帯電話やポリエチレンの輸入を一時中止するという報復措置に出た。にんにく農家が自殺するなど問題は大きくなり、中国の反韓感情が高まった。関税をもとに戻すことで騒動は収まったが、韓国は中国の報復措置に惨敗した。

中国は2001年の世界貿易機関(WTO)加盟後もたびたび報復措置を行っている。2010年には、尖閣諸島問題にからんで日本に対するレアアースなど資源の輸出を禁止。中国は「自然資源保護のため」としたが、報復措置であることは明らかだった。また同年、民主活動家の劉暁波(リウ・シアオボー)氏にノーベル平和賞が贈られた際には、ノルウェー産サーモンの輸入を禁止する措置を取っている。

韓国外務省の関係者は「中国がそうした経済報復を行うとは考えにくい」とするが、問題は、韓国の製品や企業が審査を通りにくくなるなど、関税以外の方法で貿易を制限する「非関税障壁」を利用した報復を行う可能性があるという点だ。衛生面や安全性を理由に自国民を保護すると主張されると抗議しにくくなるおそれもある。

しかし専門家は、それでも中国はそうした行為は行わないだろうと予想している。亜州大学校の中国政策研究所所長は、「中国は北朝鮮の核問題で中韓関係が損なわれることを望んでいない。問題を生み出しているのは北朝鮮であり、中国はそのために損失を被りたくないはずだ」と話している。(翻訳・編集/岡田)