今、ゆうちょ銀行やメガバンク、地銀の株は買いか? マイナス金利の導入で株価が急落した銀行株、 業績への影響などをアナリストに聞いてみた!

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日銀が導入したマイナス金利。市場では一時急速に円安と株高が進んだが、今となっては株価上昇の勢いもなく、為替は円高になっている。今後その動きはどうなるのか。そして、気になる銀行株はどうなるのか。

2国間の金利差が意識され
円安になるのは原油価格の反発後!

 マイナス金利導入の発表を受け、市場では急速に円安と株高が進んだが、そもそも、なぜ、こういった動きが起こったのだろうか。

 これまで、民間銀行が日銀の当座預金にお金を預けると0.1%付いていた利息が、マイナス金利導入で、2月16日以降に預けた分に関しては0.1%の金利を逆に支払うことになる。

 この影響で日本国債に民間銀行の買いが集まり、国債の利回りが低下。結果的に民間銀行は一般企業への貸出しなどを増やさざるをえず、これにより景気を上向かせるというのが日銀の狙いだ。また、日銀には、年初からの原油価格の下落などで安全資産である日本円が買われており、その円高の流れを止めたいという思惑もあったはずだ。

 為替には、短期的には2国間の金利差が大きく影響する。米国との金利差を広げ円安にし、さらに、株価も上昇させたかったのだ。

 今後は原油価格が反発すれば、日米間の金利差などが意識され、円安トレンドに転換し、日本株が上昇する可能性も確かに残っている。加えて、マイナス金利発表前まで、日銀に残された策は少ないと見られていたが、さらなる金利の引き下げもあると、市場に意識させたことで、株価を支える効果も期待できる状況にはなっている。

 しかし、いったんは、円売り株高の流れとなったが、ヘッジファンドなどの影響や原油価格の下落などで、大幅な円高となっている。さらに、銀行や保険会社などの業績が悪化するという負の面もある。高い配当利回りを狙って保有している投資家にとっては、今後の大きな心配の種となる。

メガバンクの業績への影響は軽微だが
買いは5月の決算発表後まで待て!

 ちなみに、マイナス金利導入の発表とともに銀行株は軒並み下落。しかし、マイナス金利が業績に与えるインパクトは、銀行によってかなり違いがあると、SMBC日興証券の銀行セクターシニアアナリスト中村真一郎さんは指摘。そして、そのポイントは収益源をどの程度日本国債などの運用に依存しているかどうかだという。

「メガバンクは、海外への事業展開など収益源の多様化を進めており、今回のマイナス金利導入の影響は、経常利益でみて5%減程度でしょう。一方で、地銀は優良な企業などへの貸出し機会が少ないこともあり、預金の多くを国債で運用しており、マイナス金利の影響が大きい。地銀平均で経常利益を10%程度押し下げる可能性があります」(中村さん)

 そして、最もマイナスの影響を受けるのが、ゆうちょ銀行(7182)だ。今後は運用や業務を多様化していく予定だが、これまでは国債中心の運用だったため、経常利益が約20%減の影響を受ける。

「マイナス金利が、さらに0.1%下げられるようなことがあると、経常利益を約40%押し下げる可能性があります。ただし、今後も株の売出しがあるので、運用益の減少を国債などの保有資産の売却で補って、減配を避けるでしょう」(中村さん)

 また、大きく下落したことで、配当利回りが4%超となった銀行株もあり、そろそろ下げ止まる可能性も高いと中村さんは見ている。特にメガバンクは、マイナス金利の影響が小さく、減配リスクはかなり小さい。

「黒田日銀総裁がマイナス金利は導入しないと明言していた中での政策発表だったので、さらなるマイナス幅拡大の可能性を意識した投資家が多かったはず。そのため、銀行株は過剰に売られたという面もあります」(中村さん)

 ただ、積極的な買いは、もう少し先がいいと、中村さんは忠告する。

「世界景気減速の懸念が強まっており、来期の業績に対して、不透明感が出てきています。買いは来期業績の動向を見極めてからが無難でしょう」

 ゆうちょ銀行や地銀に加え、メガバンクも今は買いを控え、他の業種の底値株に目を向けるのが正解のようだ。

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