PM2.5による大気汚染は中国において非常に深刻な問題となっているが、中国メディアの新浪はこのほど、日本企業にとっては大きなビジネスチャンスとなっていることを伝え、中国でビジネスを拡大しようとする様子を紹介している。

 中国の急速な工業化および近代化は、大気汚染をはじめとする環境汚染という強烈な副産物を生み出した。一部の報道によれば、中国では大気汚染が原因で死亡する人の数は何と1日4000人に達するとの試算もある。中国国民はもともと健康を重視する国民性だが、前にもまして大気汚染による被害に敏感になっている。
 
 記事は、中国人消費者の空気清浄機に対する需要増加に対し、日本企業が「ビジネスチャンス」と見て取り、中国で「車内空気浄化剤」の販売を開始したと紹介している。この製品はホルムアルデヒド、ベンゼン、総揮発性有機化合物(TVOC)などの数十種類の有害気体成分や異臭分子を強力かつ迅速に吸着することができ、その技術はすでに欧米や日本で国際特許を取得していると説明した。

 この企業が車内の空気浄化にマーケットを狙い定めたのは、中国の自動車市場がとてつもなく大きいからだ。2015年の中国自動車市場における新車販売台数は2460万台に達し、中国の民間自動車保有台数は2億台前後とも言われる。仮に商品価格を1個1000円と設定しても年間300万個売れれば30億円の売り上げになる。消耗品ゆえに一度消費者が気に入れば引き続き購入してもらえるというメリットもある。

 また自動車そのものにも有害物資が含まれる可能性があることも見逃せない。記事は12年発表の「中国乗用車車内空気標準指南」の内容を紹介、工場出荷時点の自動車の車内には有害物質が多く、実に95%の新車が基準値を超えていたという。車内のホルムアルデヒドやTVOCの濃度が基準値を超えるなら、人に不快感を与えるだけでなく、癌の原因になると記事は指摘、こうした問題に対処するのは急務であると論じている。

 従って空気浄化製品は中国で非常に大きな市場を形成する可能性があるといえるが、中国における取り組みはビジネスチャンスであると同時に、中国の人びとの生活の質向上に対して大きな貢献ができる。大義のもとに展開できるビジネスであるだけに、中国における環境ビジネスはこれからも大きな成長が見込めるといえるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)王功明/123RF.COM)