25日、中国では近年他人に成りすまして大学に通う事件が多く発生しているが、被害者にとってはこの上ない悲惨なことであるだろう。河南省周口市沈丘県に住む女性は成りすましの被害に遭い、銀行でローンも組めない状況に追い込まれている。写真は中国の身分証明書。

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2016年2月25日、中国では近年他人に成りすまして大学に通う事件が多く発生しているが、被害者にとってはこの上ない悲惨なことであるだろう。河南省周口市沈丘県に住む女性A(33)は成りすましの被害に遭い、銀行でローンも組めない状況に追い込まれている。澎湃新聞網が伝えた。

女性Aは2003年に大学受験をするも大学からの合格通知書が届かず、学業を諦め就職し結婚。これまで自分の身分に問題が起きたことはなかったが、2015年5月に銀行でローンが通らず、職員から「あなたは大卒になっている」と告げられた。他人が自分に成りすましていたと考えた女性Aは同年10月からその人物を探し始め、記録上自分が卒業した大学に通っていた同郷の友人からの情報で女性Bを突き止めた。女性Bも結婚し子供がおり、自分の夢だった教師の職に就いていることが判明。女性Bに事情を聞くと、「騒ぎを大きくして何か得でもあるの?仮に大学に進んでいたとしてもあなたが教師になれた保証はない。騒ぎを大きくしても私にこわいものはない」と強硬な姿勢を見せた。

その後女性Bの父親から連絡がくるようになり、強硬な態度を取る一方で、「賠償金として8万元(約137万円)払うから追及しないでほしい」と示談を持ちかけることもあった。

事実確認のため女性Bの父親と一緒に大学に赴いた際には、父親は女性Bの臨時の身分証を持参しており、大学の登録情報とは異なる番号だった。大学側は、12年前の責任者らは皆異動になっており、事情が分からないとしたうえで、「手元に写真の資料があるが、12年前であるため成りすましかどうか断定できない」と述べ、双方の交渉には関与できないと語った。

周口市教育局は、おそらく女性Bは成りすましだとしながらも、女性Bが卒業した大学は同局の管轄外であるため交渉しかできないと回答。受験生の情報は教育局が把握しているが、合格したあとは学校側が管理するため、その時点で問題が起きたのだろうと推測。

現状の問題として、女性Aは記録上大卒となっているが写真が異なるため、銀行でローンを組む際に関連情報が調べられると情報不一致となり、高卒と書くとこれまた不一致で却下される。これでは家も車も買えないため今後の人生設計に大きな影響を及ぼす。そのため女性Aは大卒資格を抹消するべく大学側に資料を提出。大学は関連作業を進め事実確認を行うとした。

女性Aが女性Bの父親と面談した際の会話記録によると、女性Bの父親は当時娘が受験に失敗し仲介業者に5000元(約8万5000円)払い合格通知書を手に入れたと語っていたが、父親は取材を拒み続けているため事実は確認できない。

周口市教育局は、「他人に成りすまして大学に通っていたのが事実であれば懲戒免職は免れない」と語り、弁護士は「成りすましが事実なら違法行為に当たり、公文書を偽造したことにもなるため刑事責任にも問われる。(大学や教育局に確認することなく)直接裁判所に行き起訴できる」とアドバイスしている。(翻訳・編集/内山)