欧州勢を中心としたダウンサイジングターボ化の流れは、大型SUVにも及んでいます。たとえば、5mに迫る全長の新型ボルボXC90は、2.0Lの直列4気筒ターボ(スーパーチャージャー付)でその巨体を動かすという、ダウンサイジングターボの典型例といえそう。

一方で、大排気量NAエンジンの余裕のある豪快な加速がたまらないという声も聞こえてきそうです。

レクサスLXの5.7L V8(377ps/534Nm)には及びませんが、ランドクルーザーの4.6L V8(318ps/460Nm)でも十分に大排気量NAエンジンらしい魅力が味わえます。

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6ATにとどまるトランスミッションなど、基本設計の新しい最新モデルと比べると、数字上は見劣りする点もありますが、2.7tに迫る車両重量(ZXグレード)でも低回転域から十分なトルク感が得られます。さらに、そのまま滑らかに回っていくパワーは、まさにギッシリと詰まった感じで、加速フィールも上質そのもの。

高速域の巡航時もスムーズな加速、そして6段ATもとくに大きな不満を抱かせません。一方でカタログ燃費は、重量級とはいえ6.7〜6.9km/L。こうしたパワートレーンの長所と短所が出ていますが、今後のランドクルーザーがダウンサイジングターボ化されるか、プラドのようにクリーンディーゼルを積むのか興味深いところ。

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乗り心地で意外に感じたのは、路面状態を問わずややヒョコヒョコとした乗り味で、オフロード系とはいえ洗練度はもう少し。ただし、試乗車が285/50R20というタイヤサイズで、AX系の18インチ、GX系の17インチならもう少し穏やかなものになっているかもしれません。

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「ZX」には、5つの走行モードを選べる「ドライブモードセレクト」が標準装備されていますが、こちらはダンパーの減衰力を調整するもので、パワートレーンだけでなく、エアコンなどとも制御されています。

「SPORT S」、「SPORT S+」ではアクセルレスポンスが高まるほか、「S+」では足まわりも引き締まりますが、20インチタイヤということもあり、上屋とシャーシのバランスがもう少しで、長時間使う気にはなりませんでした。

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また、4輪アクティブ・ハイト・コントロール・サスペンション、アダプティブ・バリアブル・サスペンション・システムの「4-Wheel AHC&AVS」の効果を試すようなシーンは残念ながらありませんでしたが、本格的なオフロード走行を指向するのでなく、雪道程度なら装備しなくても問題ないはず。

ほかには、ブレーキ制御付のレーダークルーズコントロールの採用も朗報ですが、こちらは完全停止まで作動する全車速域対応ではなく、約50〜100km/hというものでやや物足りなく感じます。

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本来の真価を発揮するオフロード性能に盤石の構えをしつつ、オンロードの快適性も追求したランドクルーザー。やや厳しい燃費や、中途半端なレーダークルーズコントロールの件など、細かな突っ込み所もありますが、走りの面では王者の風格は感じさせるものになっています。

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(文/塚田勝弘 写真/佐藤靖彦)

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