北朝鮮が「人工衛星」打ち上げ実験や「水爆」実験を行って以来、朝鮮半島を中心に軍事的緊張感が高まっている。(イメージ写真提供:123RF)

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 北朝鮮が「人工衛星」打ち上げ実験や「水爆」実験を行って以来、朝鮮半島を中心に軍事的緊張感が高まっている。米国の地上配備型終末高高度防衛サードミサイル(THAADミサイル)導入を巡り、中国と韓国の間には険悪なムードが流れた。一方で25日北朝鮮に対する国連安全保障理事会の新たな制裁案について、米国と中国が合意。国連安全保障理事会で制裁決議案が採択される見通しとなった。

 THAADミサイルの導入にあたっては、駐韓中国大使は23日に「THAADミサイル設置は瞬く間に中韓関係を壊す可能性がある」と発言。韓国政府は同発言内容に対して反発し24日には駐韓中国大使を呼び出し抗議を行った。

 一方で米国政府と中国政府は24日、北朝鮮に対する新たな決議案について合意。国連安全保障理事会で制裁決議案が採択される見通しとなった。中国メディアの荊楚網によると、同合意にあわせて米国は「THAADミサイルの設置について急がない」と表明し、設置について事実上見送った。

 米国と中国が背後で調整するなか、韓国はひとり米国と中国の間で「踊らされていた」ともとれる展開だ。韓国からすれば迷惑な話かもしれない。しかしこれで北朝鮮に対する制裁の足並みがそろった。北朝鮮は24日、朝鮮労働党機関紙の労働新聞に朝鮮人民軍最高司令部が23日に行った声明を発表しており、「韓国は米帝国主義の傀儡だ」と主張、「米国と韓国が特殊作戦部隊や作戦装備を展開するようであれば、第一目標として蒼瓦台(韓国大統領官邸)に先制攻撃を行う」と述べている。中国が制裁に前向きな姿勢を見せたことで国際世論において味方がさらに少なくなった北朝鮮。反応に注目が集まる。(編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:123RF)