今から約40年前、日中関係は蜜月期にあった。両国間に問題は存在したが、問題を棚上げしたうえで積極的に関係改善を図っていった。近年、日中関係は冷え込んだままだが、今後はどのように進展していくのだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 今から約40年前、日中関係は蜜月期にあった。両国間に問題は存在したが、問題を棚上げしたうえで積極的に関係改善を図っていった。近年、日中関係は冷え込んだままだが、今後はどのように進展していくのだろうか。

 中国では日本が米国とともに「中国包囲網」を構築しようとしているという主張を散見することがあるが、香港メディアの鳳凰網はこのほど「日本は中国包囲網のために何でもする」と主張、2015年の日中関係を総括しつつ、16年の日中関係を予測する記事を掲載した。

 記事は、日本の「アジアインフラ投資銀行(AIIB)への不参加」、「集団的自衛権の解禁」、「自衛隊の尖閣諸島(釣魚島)派遣の可能性」、「TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加」、「インドでの高速鉄道事業合意」などを挙げ、こうした行動は中国包囲網の構築が目的であると主張。特にアジアで高速鉄道市場をめぐって激しく日中が競争していることは、中国としては「日本が市場を奪おうとしている」という見方が一般的だ。

 さらに、15年の日中関係は「不温不火」であったと表現した。これは「いまいち盛り上がらない」、「盛り上がりに欠ける」という意味で、尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる対立が顕在化して以降、日中関係があまり改善していない状況を示している。確かに15年中に劇的に関係が改善されることはなく、改善の糸口も見えていないのが現状であろう。

 では16年はどのような年になると予測しているのだろうか。「16年は日中関係は一種の新しい状態に入るだろう」と主張。中国には「1つの山に2頭の虎は住めない」という言葉があり、アジアに2つの大国は共存できないという意味で「1つの山に2頭の虎は住めない」という言葉を使用したうえで「日本という虎は国としての発展の余地はもはやないに等しいが、中国はまだまだ発展を続ける」と主張。日本は今後も中国包囲網を継続する力はないとしたうえで、日本は中国との正常な関係を構築しようとするだろうと予測した。

 記事を見る限り、日中関係が悪化したのは「日本が原因」という論調だ。中国が抗日戦勝利70周年と銘打って大々的に行った軍事パレードや、中国漁船が日本領海で珊瑚を乱獲していること、南沙諸島の埋め立てによって周辺国家との関係を悪化させていることなど、自国の振る舞いには触れていない。中国との関係を改善し、蜜月期を迎えるのは当分先のことになりそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)