中国人旅行客による爆買いの対象は常に変化している。過去には高級ブランド品が人気だったが、その後は家電製品が人気となり、最近では日用品が特に人気を集めていると言われる。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国人旅行客による爆買いの対象は常に変化している。過去には高級ブランド品が人気だったが、その後は家電製品が人気となり、最近では日用品が特に人気を集めていると言われる。

 中国人旅行客の爆買いの対象が移り変わることは、中国人消費者の需要の移り変わりを示すと言えるが、中国メディアの四川新聞網はこのほど「日本のドラッグストアでの爆買いに見る中国人消費者の実需」と題する記事を掲載し、中国人消費者の需要について分析した。

 記事はまず、中国における国外製品に対する需要の大きさを紹介し、2015年11月11日に中国で行われた「独身の日商戦」では、「オーストラリア産の粉ミルクの爆買い」が見られ、オーストラリアの母親たちの怒りを買ったことを紹介。日本のドラッグストアでの爆買いは別に驚くことではないとし、こうした爆買いが示す「消費者の実需を見過ごすべきではない」と論じた。

 そのうえで、日本製品が中国人消費者に好まれる理由として、日本製品は「庶民的」で「消費者本位」であると指摘し、中国の消費者を引き寄せる魔力を持っているとした。例えば、子どもに飲ませる薬にしても、子どもが好む味付けとなっていることから嫌がる子どもに無理に飲ませる必要がないと指摘。さらに、副作用の心配もないとなれば生活から煩わしさや悩みがそれだけ減ることになるのだと論じた。

 記事では、こうした爆買いの背後にある「実需」を重視し、日本の生産技術と経営理念に学び見習うことで、中国は内需を満たし、市場を拡大できると主張、具体的な点として3つの改善点を示した。1つ目は、政府が「ぼったくり」、「パクリ」、「食品安全」等の信用にかかわる問題を厳しく取り締まり、信用できる市場環境を整えること。2つ目は、品質の向上やコスト削減、合理的な税率制定、需要構造の変化に進んで適応することなどの「供給側の構造改革」。3つ目の点として、消費者の需要を中心とした生産技術の革新、サービスの質の向上、消費者の立場に立った設計、ブランドイメージの向上などの「企業努力」が必要だと論じた。

 記事が指摘する内容は大方正しいが、いずれも一朝一夕でできるものではない。特に中国企業は短期的に大きな利益を得ようとする傾向があり、その最たる例が企業による不動産投資や株式投資などの財テクであるとの見方もある。中長期的なビジョンに基き、すぐに利益の出ない取り組みを継続できるのか、それこそが中国企業が中国人消費者の実需を取り込めるか否かの分かれ道と言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)