全国的に真冬のような寒さとなっていますが、季節先取りの「春」の話題です。日本気象協会は第2回「2016年桜の開花予想」を発表。桜前線のスタートまであとひと月ほど。福岡、高知、名古屋、東京で、3月25日頃に一斉にスタートしそうです。


◆桜前線スタートまで、あとひと月

桜前線は3月25日頃に福岡、高知、名古屋、東京(千代田区)から一斉にスタートし、3月末には関東以西のほとんどのエリアに到達する見込みです。
その後も順調に北上し、4月上旬には北陸・東北南部で開花するでしょう。
桜前線が津軽海峡を渡るのは、4月末になる見込みです。


◆3月、4月の気温は平年並みか高め つぼみの準備も順調に

桜の開花は、前年の秋から開花日までの気温が影響します。
晩秋から初冬に冷え込み、春先に暖かくなると開花が早くなります。
昨年の11月および12月は全国的に気温が高くなりましたが、今年の1月後半は、繰り返し強い寒気が流入し、厳しい冷え込みとなりました。
2月は一転して暖かい日が多く、13日に四国地方で、14日に関東と東海、北陸、中国地方で春一番が吹きました。
最高気温は20度を超え、7月上旬並みの陽気となる地域もありました。
この先3月、4月の気温は各地とも平年並みか高めとなる見込みです。
ただ、九州地方を中心に休眠打破(※)の遅れが影響し、開花は平年並みか遅いでしょう。
※休眠打破…前年の夏に形成され休眠に入った花芽が冬になり、一定期間の低温にさらされて目覚めること。
2016年の桜(ソメイヨシノ)は、九州では平年より遅い開花となる所が多いですが、四国・中国・近畿・東海・関東・北陸地方では、ほぼ平年並みの見込みです。
東北地方では平年並みか平年より早いでしょう。
北海道では平年並みの見込みです。
開花日は、福岡と高知、名古屋、東京(千代田区)で3月25日頃、大阪は3月28日頃、仙台は4月8日頃と予想されます。


◆日本三大桜は?

桜の開花予想が実施10年目となる今年は初の取り組みとして、「日本三大桜」と呼ばれている福島県の「三春滝桜」(みはるたきざくら:ベニシダレザクラ)、山梨県の「山高神代桜」(やまたかじんだいさくら:エドヒガンザクラ)、岐阜県の「根尾谷 淡墨桜」(ねおだに うすずみざくら:エドヒガンザクラ)の開花予想も発表します。
予想開花日は以下の通りです。
三春滝桜(福島県三春町)⇒4月13日頃(昨年4月4日)
山高神代桜(山梨県北杜市)⇒3月30日頃(昨年3月29日)
根尾谷淡墨桜(岐阜県本巣市)⇒3月31日頃(昨年4月3日)
※日本三大桜の開花にあたり、地元自治体やお寺の住職の方々のご同意を得て、過去の長年にわたる開花日や満開日の観測データを使わせていただき、それぞれの桜の開花日や満開日に関する独自の予測式を作成しました。
開花時期には日本気象協会の気象予測を用い、地元自治体やお寺の住職の方々のご協力も得ながら、精度の良い開花予測を提供したいと考えております。