「ラヴソング」オフィシャルサイトより

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 2月22日、今春にスタートする福山雅治主演の月9ドラマ「ラヴソング」(フジテレビ系)に、新人シンガー・ソングライターの藤原さくらがヒロイン役で起用されることが明らかになった。しかし親子のように離れた年齢差が話題になっている。

■27歳差の恋愛を描く? 男女というより親子

 結婚したとはいえ、女性人気健在の福山。そんな福山のヒロインが、約100人のオーディションの末に、藤原に決定した。とくに決定打となったのは歌唱力。福山のギターに合わせて才能あふれる歌声を披露したという。

 しかしネット上で物議をかもしているのは年齢差。47歳の福山と20歳の藤原の年齢差は27歳もある。「高橋ジョージと三船美佳ですら24歳差だぞ」などと揶揄する声もあり、早くもドラマに不安を覚える視聴者が少なくない。

 世論の風向きも悪い。ベッキーと川谷絵音のゲス不倫は一旦落ち着きを見せたが、今度は72歳の落語家・桂文枝と38歳の演歌歌手・紫艶の34歳差不倫疑惑が生じている最中だ。桂は「あくまでも将来有望な1人の若手歌手として支えていただけ」と否定しているものの、今回のドラマと"設定"がどうも近からず遠からず。

「かつて豊川悦司が榮倉奈々と映画『娚(おとこ)の一生』で共演し、52歳の大学教授が30代半ばの会社員と恋愛する様を描きました。この二人も約25歳の年齢差がありましたが、それは大人の恋愛を描くというテーマがあってこそのキャスティング。47歳と20歳となると、男女というより親子のイメージのほうが強く、演出を一歩間違えれば炎上必死です」(芸能関係者)

 どうも視聴者の支持を得られずに低迷を続けるフジテレビ。どうも番組のジャンルを超えて、何か"ズレた価値観"が存在しているように見える。

 たとえばフジの記者が取材相手に空気を読まずに切り込むあまり、会場を凍らせたり主催者を怒らせたのはよく知られた話。品川佑を怒らせたことは記憶に新しく、他にも田畑智子の入院を殺人未遂報道、俳優・萩原流行の記者会見の無断生中継など"ズレた報道取材"が目につく。そんななか、4月から平日は15時間(午前4時〜午後7時まで)の生放送を展開しようとしているのだから恐ろしい。

 またバラエティもズレている。3月の打ち切り報道があるバラエティ番組「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)では、不味くて"懲りた料理"を食べる「コリタ食堂」、過去映像のオンパレードだったAKB48・高橋みなみの卒業旅行企画などを展開して視聴者の反感を食らった。

「今回の月9ドラマのキャスティングは歳の差恋愛で話題性を狙ったのかもしれませんが、違和感を感じる人も少なくないでしょう。世間ズレした番組が続いて炎上しているだけに、周囲の空気を読むこともちょっと考えたほうが良いかもしれません」(同上)

 4月から始まるドラマ「ラヴソング」は一体どんな内容に仕上がるのか。メディアやネット上で「戦犯・福山雅治藤原さくら」という活字が踊らないことを祈るばかりだ……。

蒼木学(あおきまなぶ)フリーの取材記者。エンタメ・芸能から教育・社会問題まで幅広く取材を行う。興味のあるトピックは人工知能、近現代史。