あくびならいくら伝染しても大丈夫

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イタリア、ピサ大学自然史博物館のイバン・ノルシア博士らの研究チームは、他人のあくびを見て、自分もあくびをしてしまう「あくびの伝染」率は、女性のほうが高いとする研究結果を発表した。ノルシア博士はこれまでにも「あくびの伝染」が、近親者やより絆の深い人同士など、当事者の関係性によって高まるとした調査結果を発表している。

今回の研究では、2010〜2015年の間に、オフィスや一般家庭、イベント会場などさまざまな状況下で、17歳以上の男女を対象に、午前7時から午後2時までの間に起きた「あくびの伝染」1416件を調査。伝染率に男女差があるかを分析している。

あくびが伝染しているかどうかは、過去の調査結果から、「他人のあくびを見て5分以内に対象者もあくびをしたか」で判定している。

その結果、あくびの伝染率は男性が平均40%以下だったのに対し、女性は平均50%以上となっていた。過去にボノボやオオカミを調査した際も、雌のほうがあくびの伝染が起きやすかったという。

また、性別に関係なく、何らかの精神疾患を発症し、コミュニケーション能力が著しく低下している人には、あくびの伝染がほとんど起きていなかったことから、ノルシア博士は「ライフイベントが多く、他者と接する機会の多い女性は、男性よりも共感能力が高く、あくびも伝染しやすいのではないか」とコメントしている。

発表は、英国王立協会のオープンアクセスの論文誌「Royal Society Open Science」に、2016年2月3日掲載された。

参考文献
She more than he: gender bias supports the empathic nature of yawn contagion in Homo sapiens.
DOI: 10.1098/rsos.150459

(Aging Style)