なでしこジャパンが五輪アジア最終予選に臨むが、新たな台頭は…

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快進撃でリオ切符を手にした男子のU−23日本代表に続き、今度はなでしこジャパンが五輪アジア最終予選に臨む。

しかし、“レジェンド”澤穂希はもういない。それにもかかわらず、その穴を埋めるべき選手も見当たらない…。これでは本大会でのメダル獲得どころか、予選敗退のピンチ?

しかし、なでしこジャパンの取材を長く続けるサッカーライターB氏は、澤の不在はもはや問題にならないという。

「昨年の女子W杯の時点で、すでに澤は控え組に近い存在でした。彼女の不在がそれほど大きく影響することはないでしょう。むしろ一番懸念されるのは、2011年の女子W杯制覇以降、チームとして戦力的な上積みがまるでないことなんです」

なでしこの課題の本質は“澤ロス”ではない…むしろ、他の主力の顔ぶれがほぼ変わらず、年齢が上がってしまっていることが問題だというのだ。実際、サッカー専門誌編集者のC氏も「正直、5年前より戦力は落ちている」と辛口。スポーツ紙記者A氏もうなずく。

「特に近賀(INAC)、鮫島彩(INAC)の両サイドバック、アタッカー陣では川澄奈穂美(INAC)、大野忍(INAC)の衰えが目につくね。また、W杯での左足骨折から復帰した安藤梢(エッセン)がどこまでパフォーマンスを戻せるかも未知数。さらに数少ない若手の戦力である岩渕真奈(バイエルン)は昨年8月に右膝の靱帯を損傷して手術を受け、今予選でプレーできるかどうか、いまだにハッキリしていない」

しかも、若手の成長も今ひとつ。一時期、2012年のU−20女子W杯で3位になった“ヤングなでしこ”の面々がもてはやされたが、その後はどの選手も伸び悩み状態だ。このままでは平均年齢の高いチームで厳しい予選を戦い抜くことになってしまう。

この点をなでしこはどう乗り越えていくつもりなのか? 前出のサッカーライターB氏によると、「佐々木則夫監督はターンオーバー制や、ひとりの選手を複数のポジションで使い回すことで連戦を乗り切ろうと考えている」という。しかし…。

「その佐々木監督にも、女子W杯制覇時からの上積みがないんだよ。連動したプレッシングや、3人、4人と選手が絡むテンポのいいパス回しは今でも世界から一目置かれるサッカースタイルなんだけど、その分、他国はなでしこを徹底的に研究している。にもかかわらず佐々木監督はその研究の上をいくプラスαのオプションをチームに加えられていない」(前出・スポーツ紙記者A氏)

確かに去年の女子W杯では準決勝のイングランド戦で大苦戦し、アメリカとの決勝は手の内を完全に読まれて惨敗。さらにW杯後、オランダとの親善試合では欧州組を招集したにも関わらず敗退と、最近の佐々木監督の采配にはいいところがない。前出のサッカー専門誌編集者のC氏が言う。

「しかも佐々木監督の就任からすでに今年で10年目。どうしても選手との関係がマンネリ化し、互いの緊張感がなくなってしまう。例えば守備のプレッシングの際、本人にその気がなくても無意識のうちに力をセーブしてしまう選手が出てきちゃうとか。

なでしこのプレスは体力的にかなりきついからね。だけど、ひとりでもサボる選手がいると、狙い通りにボールを追い込めなくなり、敵に守備網を突破されることになる」

チームの高齢化、若手の低迷、監督との関係のマンネリ化など、確かに今のなでしこには課題が山積している。そんな中で、本大会出場のカギを握るのは何か? 発売中の『週刊プレイボーイ』10号では、苦しい立場で予選を迎えるなでしこの戦いを徹底分析。本大会出場の可能性を探っているのでお読みいただきたい。

■週刊プレイボーイ10号「“澤ロス”なでしこジャパンはリオ五輪へ行けるか!?」より