『おでんおんせんにいく (おはなしドロップ)』中川 ひろたか 佼成出版社

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 本日、2月22日は「おでんの日」。アツアツのおでんを食べるときに「ふーふーふー」と息を吹きかけて冷ます仕草から、「2(ふー)、2(ふー)、2(ふー)」の語呂合せで、2007年に制定された比較的新しい記念日です。

 大根、ちくわ、がんもどき、さつまあげなど、さまざまな具材を入れて煮込んだおでんは、今や日本のコンビニエンスストアには欠かせない冬の風物詩ですが、今回ご紹介する童話『おでんおんせんにいく』は、そんなおでんが主役の物語です。

 登場するのは、お父さんのさつまあげさん、お母さんのたまごさん、一人息子のばくだんくんのおでんファミリー。物語は「こんどのれんきゅう、おんせんランドでもいこうか」と言う、さつまあげさんの"家族サービス"の一言から始まります。

 さっそく「おでんわ」で予約して、「おでんしゃ」に乗ってやってきた「おんせんランド」は、がんもどきの家族や、ちくわの家族など、なんともユーモラスな表情のおでんの具の仲間たちで大賑わい。

「なんでもけいけんだ」と言うさつまあげさんと一緒に、ばくだんくんも様々なお湯に果敢にトライ。いずれも「クリームシチューのゆ」や「チーズフォンデュのゆ」など美味しそうなものばかりですが、なかには「おしるこのゆ」なんて、おでんとミスマッチに見える湯も(?)

「おでんわ」「おでんしゃ」など、茶目っ気たっぷりの言葉遊びもテンポ良く読み進められ、心地良さげにお湯の中を漂っているおでん達を眺めれば、心も体もぽかぽかに。おでんの具が温泉ランドに行ってしまうという、予想のナナメ上をいく設定の同作ですが、子供はもちろんのこと、大人も楽しめる童話となっています。