中国メディアは21日、岡山市東区の西大寺観音院で20日夜に開かれた祭りの「西大寺会陽」を次々に紹介した。国人は地域によっても異なるが、男性でも裸身をさらすのは「非文化的」と考える傾向が強いという。(写真は国際在線の21日付報道の画面キャプチャー)

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 中国メディアは21日、岡山市東区の西大寺観音院で20日夜に開かれた祭りの「西大寺会陽」を次々に紹介した。9000人もの男性が「ふんどし姿」で宝木を奪う姿を「(見ていて)顔が赤くなる」、「変態」などと論ずる一方で「健全」との記述もある。中国人は地域によっても異なるが、男性でも裸身をさらすのは「非文化的」と考える傾向が強いという。

 中国国際放送系列のネットメディア「国際在線」は、見出しでは「日本の“祭”で顔が赤らんでしまう。9000の裸身が神木を奪い合って肉体激突」と論じた(解説参照)。

 見出しでは、同催しの「奇祭」ぶりを強調したが、本文では、「日本の伝統行事であり、神木を得た人はその1年が健康で、何事もうまくいくとされている」と紹介し、「なるほど。日本の男が神木を奪い合うわけだ」と、健全な行事であることを強調した。

 中国経済網は、国際在線の記事を転載した。中国網は、かなり軽い「ノリ」の文章に仕立てた。冒頭を「なんと! この群衆は全員変態か……」とした上で「待ってくれ。誰が変態などというのだ」と続けてから伝統行事であることを説明し、「参加するのは男性だけ。女性の皆さんは周囲で見ていればよい」と紹介。

 さらに、「体力勝負」、「大混戦」などと伝えてから、最後の部分で「皆さんには、参加して男子を気概を示そうなんて、軽々しく思わない方がよいと忠告いたします」と紹介した。

 証券之星は、「日本の変態祭り」と紹介した。他の祭りにも言及したが、ふんどし姿で男性が参加する例を、多く紹介した。日本につたわる男根信仰にも触れた。日本のさまざまな「奇祭」を紹介したが、表面的な好奇心を主眼にした記事で、質は高くない。

 さらに、「日本では父の日に、成人した娘が父と一緒に入浴する」などとも紹介した。日本でも珍しいと言える父娘の例を、一般論のように紹介した。

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◆解説◆
 国際在線が「日本の“祭”」と表記したのは、中国語の「祭」は、「死者や先祖を祭ること」を意味するからと考えられる。中国では厳粛な行事を意味する「祭」と、「顔を赤らめる」の言葉のギャップを強調した表記だ。

 中国では最近、日本の伝統文化を紹介する記事が増えている。多くは文化としての価値をそのまま認める、場合によっては称讃んするが、裸体がらみ、あるいは性に関連する行事についての「客観的記述」は難しいようだ。ただし、上記メディアは最後の例外を除き、読者が抱くであろう「違和感」を計算した上で、伝統行事としての健全さを理解してもらおうとう意図を読み取ることができる。(編集担当:如月隼人)(写真は国際在線の21日付報道の画面キャプチャー)