トヨタがマイナーチェンジを受けたクラウンに、ダウンサイジングターボとして送り出した2.0L直噴ターボの「8AR-FTS」。技術的なトピックスはこちらをご参照いただき、ここでは走りの印象をお届けします。

このターボエンジンは、FFと4WDを設定するレクサスNXに横置きされたものが初採用され、その後はIS、RX、GSとたて続けに搭載。なお、FRのクラウンには、同ターボエンジンが縦置きされて8ATと組み合わされています。

初めてレクサスNX200tに乗ったときは、ひと言でいえば「意外に普通」というところで、驚くほど速くもなく遅くもないという印象。ドライブモードを選択できるため、「ECO」と「SPORT」時の差はそれなりに感じさせますが、これぞ痛快なターボ!(時代遅れか?)という感動も薄かったように思えました。

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レクサスNX200tは、1740〜1800kgという重めの車両重量なのに対し、クラウンの2.0Lターボは1590〜1630kgで、試乗車は最も重い「アスリートG-T」で1630kg。グレードにより違いますが、少なくても100kg以上軽くなるクラウンとの組み合わせは興味がありました。

やはり重量差による影響は大きく、レクサスNXよりは軽やかに加速させます。クラウンはステアリングの利きもよく、軽快感のあるFRということもあってか「痛快!」とはいえなくても、十分に軽やかに回る印象です。

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ターボラグがあるのは間違いありませんが、驚くほどシャープな旋回性能を披露してくれる走りの良さとの相乗効果により、「クラウンってこんなにスポーティだった!?」と驚かされました。

今回のマイナーチェンジでボディにも手を入れ、構造用接着剤の採用や、スポット溶接の90か所以上にも及ぶ増し打ちによるボディの剛性強化が図られています。

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こうした剛性感の高さはもちろん実感できますが、それ以上にサイズよりも小さく感じて運転しやすく、しかも乗り心地も非常に良好。実質的に日本専用車として長年培われたノウハウが有形無形に、たとえば視界の良さや適正なペダル配置になっているなど、ドライバーに還元されているからでしょう。

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(文/塚田勝弘 写真/佐藤靖彦)

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