マイナンバー登場でアナクロな金庫が売れている? ハイテク時代に逆行する安全管理

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風が吹けば桶屋が儲かる……ではないが、マイナンバー制度導入の影響で金庫が売れているという。
重要かつ大切なマイナンバー情報を管理・保管するために、金庫が必要というのだ。

ネット全盛の時代になんともアナクロな話だが、実のところ、マイナンバーカードをどう扱っていいのか分からない。

それが多くの人の本音なのかもしれない。

●デジタルデータでも紙媒体でも保管場所が必要
企業では、全社員のマイナンバーを必ず取り扱うことになる。万が一の事故が起こらないよう、担当者は細心の注意をもって整備に取り組んでいることだろう。

社員情報のデータをパソコンで管理している場合、そのパソコンがウイルスに感染しないようなセキュリティ対策が必要だ。
ネット接続せずにスタンドアローンで使用したり、使用者を制限したり、ログインパスワードを設定したりといった具合だ。

しかし、マイナンバーを保管するパソコンのログインパスワード管理はどうすればいいのだろう?

いままでも、多くの企業で重要と言われている情報が流出した状況をみると、とても、大丈夫とは楽観できない。
たとえば、パスワードを紙のメモに記した場合
そのメモは鍵のかかる場所に保管したい。
また、パソコンの外付けHDDやUSBメモリなどにマイナンバー情報を保存した場合、それを物理的に保管する場所が必要だ。
印刷して紙で保管する場合も、勝手に持ち出されないような保管場所が必要になる。

デスクの引き出しやキャビネットに鍵をかけて保管する方法では、安心はできないだろう。

そこで、安心感のある金庫の登場となったのだろう。

●自宅にあるマイナンバーカードはどう扱う?
では、自宅に届いた自分のマイナンバーカード(通知カード/個人番号カード)はどのように扱えばいいのだろうか。

会社では、担当者がマイナンバーを管理してくれる。
しかし、家庭には、専門の担当者はいない。

実際、マイナンバーの保管で、一番不安なのが、実はこちらの家庭のケースだ。

普通に考えると、通帳や印鑑、実印、パスポート、保険証など、大切なものと一緒に保管しておくのがよさそうだ。現在、貴重品を保管してある場所に入れればいいだろう。

これまでと同じ場所では不安だという場合は、もちろん金庫を買うのもありだ。
しかし、手提げ金庫だと簡単に持ち去られる危険もある。
さらに、わざわざ重要なものだと知らせている気もしてしまう。
泥棒に入られるなんてことは、そうそうないと思うが、万が一を考えると、ちょっと悩ましい。

●個人番号カードは持ち歩くもの?
マイナンバーの他にも、個人情報が記された重要なものとしては、免許証や保険証がある。

免許証を持ち歩く人は多いが、同様の感覚で個人番号カードを持ち歩こうという人は、まず少ないだろう。

しかし、身分証としての利用も考慮されているので、免許証のように持ち歩いて活用することも可能だし、必要なケースもでてきそうだ。

個人番号カードは、将来的にはさまざまなカードと一体化される可能性があるという。
図書館カードやクレジットカード、ショップのポイントカードの機能を持つかもしれない。そうなると、否応なく個人番号カードは、身分証として持ち歩いて利用することになるかもしれない。

そうなったとき、「大事な物は、金庫に保管」という安全策は、有効なのだろうか?

●マイナンバーで紐付け+低金利時代だからこそ自宅に金庫を持ちたい?
しかし、個人番号カード自体を持ち歩くことになった場合でも、「金庫」の購入者は増える可能性はある。

と言うのも、
マイナンバーと預貯金がと紐付けられるという計画があるからだ。
タンス預金のように、マイナンバーカードを金庫にしまっておきたい考える人は、決して減らないだろう。ましてや現在のような低金利な時代なら、なおさらだ。

いまやハイテク時代のまっただ中。
しかし、マイナンバー制度の導入によって、企業や個人は、マイナンバーの安全を確保するために、レトロな「金庫」という安全装置に頼る時代に逆戻りするのかもしれない。

いずれにせよ、金庫の暗証番号を忘れたり、鍵をなくしたりしないように注意しよう。