朝食を抜く人は脳出血を発症するリスクが36%高まる。そんな研究結果を、国立がん研究センターと大阪大の研究チームが発表した。朝食抜きが肥満などにつながることは以前から指摘されていたが、脳出血リスクが確認されたことは初めてだという。

 同研究チームは、1995年と'98年に生活習慣に関するアンケートを実施し、回答した全国8県の45〜74歳の男女約8万人を、1週間の朝食を摂る回数で4つに分類。2010年まで追跡して、脳卒中や虚血性心疾患の発症との関連を調べたという。
 「朝食を摂らない、または週に1、2回しか食べない群では、毎日食べる群に比べて脳卒中全体の発症が1・18倍高くなり、このうち脳出血は1.36倍高かった。脳梗塞やくも膜下出血、虚血性心疾患には関連性が見られなかったそうです」(健康ライター)

 この調査結果について、世田谷井上病院の井上毅一理事長が言う。
 「血圧は刻々と変化するものです。私は1日10回近く計っていますが、そうすると、朝にとんでもない数値が出たりして下がらないこともある。中高年の場合は、朝食を摂らず満員電車に乗ると、空腹感などのストレスからさらに上昇する時があります。加えて昼にドカ食いしやすくなり、肥満や糖尿病のリスクを上昇させるという研究もある」

 男性に限って言えば、朝食の欠食率は40代13.7%、50代でも8.4%('14年厚労省調べ)。とりわけ原因不明の高血圧、つまり本態性高血圧の人は、「規則正しく3食食べた方がいい」と井上氏は言う。
 「朝食を食べることで、1日のスタートを気分よく迎えられ、活き活きとした生活を送ることができる。逆に抜いた場合はネガティブ思考に陥りやすく、1日中不安な気持ちで過ごす人が多いというデータもある。これが、うつ状態を呼ぶ可能性さえあるのです」(前出・健康ライター)

 脳は大量のエネルギーを使用するが、使えるエネルギーはブドウ糖のみ。しかも蓄えることができないため、体から常に取り込まなければならない。
 「朝起きたばかりの空っぽの体は送るブドウ糖がない。そのため、朝食から作ったブドウ糖を午前中の脳のエネルギーにしているのです。そのことからも、朝食抜きは避けるべきです」(同)

 朝食を我慢することはデメリットのほうが多い。