2016年も旧正月の春節に合わせて、中国から多くの旅行客が日本を訪れた。中国人旅行客による日本国内での爆買いは、デフレ脱却を目指す日本経済にとっては追い風となるものの、内需拡大を図る中国政府が国外での消費に制限を強化する方針を見せており、今後は爆買いの流れも変わってくる可能性がある。(イメージ写真提供:123RF)

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 2016年も旧正月の春節に合わせて、中国から多くの旅行客が日本を訪れた。中国人旅行客による日本国内での爆買いは、デフレ脱却を目指す日本経済にとっては追い風となるものの、内需拡大を図る中国政府が国外での消費に制限を強化する方針を見せており、今後は爆買いの流れも変わってくる可能性がある。

 中国メディアの杭州日報はこのほど、「なぜ内需が外需に変わってしまうのか」と題した記事を掲載し、中国人が国外で消費需要を満たすことで本来は国内で消費されるべきものが国外で消費されているとし、内需が拡大せずに外需を拡大させている中国人旅行客の矛盾を指摘した。

 16年の春節前は、日本では多くの商業施設が中国人による爆買いを予期して改装などの準備に追われたという。以前は炊飯器や温水洗浄便座が人気だったが、記事によれば今はコンドームが人気で、一部は欠品も出るほどの人気だったという。

 中国人の国外での購買意欲は際立っており、15年に中国人旅行客が国外で消費した金額は1兆2000億元に達するとの分析もある。本来、人口の多い中国では消費も膨大であるはずだが、その消費の多くが国外に「流出」していることになる。その理由について記事は、「国外製品は質が良いうえに、価格も安いため」と指摘。例えば、中国国内と国外における酒類の平均価格差は64%、腕時計は33%に達する。衣類、香水、バッグ、化粧品、革靴の価格差もほぼ30%以上だ。

 中国が内需の流出を防ぐためには、中国国内で「安価」かつ「良質」な製品を購入できるようにするのが近道だが、それは「イバラの道」と言える。良質な製品にはすぐに粗悪な海賊品が出回ってしまうためだ。まさに中国市場は「悪貨が良貨を駆逐する」事態となっている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)