今年の東京株式市場は大量の売りを浴びて、不安なスタートとなった (c)朝日新聞社

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 今年の東京株式市場は大量の売りを浴びて、不安なスタートとなった。日経平均株価は戦後初めて、大発会の1月4日から6営業日連続安。昨年末に1万9千円を超えた日経平均は2月12日、とうとう1万5千円を割り込んでしまった。

 世界景気の先行き懸念、円高、原油安による産油国の財政不安など悪い材料が重なったためだ。日銀は「マイナス金利」という未踏の領域に足を踏み入れたが、株安と円高の流れに歯止めがかからない状況だ。

 だが、手をこまねいてばかりではいけない。悲鳴が聞こえるような株安も、プロ中のプロの目には違って映るようだ。

 株式予報(Stock Forecast)代表の中原良太氏は「過去データを振り返ると、1月の株安は決して珍しいことではありません」と指摘する。中原氏はヤフーファイナンスの株価予想コンテストで、予想した約100銘柄のトータルパフォーマンスが+79.8%と驚異の成績を残し、2015年「ベストパフォーマー賞」を受賞。プログラミングを駆使した過去データに基づくオリジナルの売買システムを開発し、高い運用成績をたたき出す若き投資家のホープとして注目される人物である。

 今回本誌は中原氏に協力をお願いし、蓄積してきた過去16年のデータを分析。1〜6月の相場の傾向をまとめた。波乱相場の今だからこそ、こっそり教えたい。中原氏が言う。「00年から昨年までの16年間の平均では、1月は日経平均が前月末に比べ2.26%下落しています。一方、日経平均に逆行する形でジャスダック指数とマザーズ指数は上昇しており、大型株が中心の東証1部の下げを嫌って、新興市場に投資マネーが流入する傾向がうかがえます」(中原氏)

 2月以降の平均騰落率でも「月ごとのトレンドが確認できる」と中原氏は続ける。2月から4月までの3カ月間、日経平均だけでなく、ジャスダック指数も3カ月連続で上昇。その後は連続高相場の小休止なのか、5月に日経平均もジャスダック指数も下げに転じるが、6月にはそろって前月の下落率を超える値上がりを示している。

「そのほかの特徴として、特定の日が異常に強かったり弱かったりする『特異日』も存在します。典型的なのが年度末を前にした3月24日です。過去11年では11勝0敗と、負け知らずなんです」(同)

 一方、1月13日は1勝8敗、3月2日は2勝9敗と、いずれも大幅な「負け越し」に終わっている。売りが優勢になりやすい「下げの特異日」である。

 ちなみに、1949年の東証再開からカウントしていくと、1月14日の37勝13敗、6月30日の38勝16敗などが上げの特異日だが、最近はその傾向が薄れており、必ずしも上がりやすい日ではないようだ。はるか過去にさかのぼって膨大なデータを取ればいいというわけではなく、今後の動向を予測するには、海外投資家とネットトレーダーが相場の主役となった、ここ10〜15年程度のデータをひもとく必要がある。

週刊朝日 2016年2月26日号より抜粋