“アベ相場”は終わってしまったのか…(※イメージ)

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 日本株が大波乱だ。1月29日、日本銀行は「マイナス金利」導入を決めたものの、株価の下落が止まらない。“アベ相場”は終わってしまったのか。だが、ちょっと待ってほしい。過去16年にわたる膨大なデータを分析すると、ある傾向が見えてきた。その対策をお教えする。

◇規模別のクセを見抜く

 4月はマザーズ指数が強い。過去の平均は3.31%高。一方、日経平均は0.86%高、ジャスダック指数は1.99%高と、群を抜いて上昇している。

 投資情報を発信する「スリーアイ」でマネージャーを務める竹田嘉文氏は「新年度に入って、規模の小さい銘柄まで資金の物色の広がりが出やすいためではないでしょうか」と説明する。

 さらに、ヤフーファイナンスの株価予想コンテストで、予想した約100銘柄のトータルパフォーマンスが+79.8%と驚異の成績を残し、2015年「ベストパフォーマー賞」を受賞した株式予報(Stock Forecast)代表の中原良太氏によれば「特に売買代金2億円未満の薄商い銘柄の上昇傾向が強い」という。新興市場全体の値動きに乗るETFには、マザーズ・コア上場投信やJASDAQ-TOP20上場投信の2銘柄がある。

 3月には株価の絶対水準が安い「低位株」ほど上がりやすい一方、「値がさ株」と呼ばれる1株1万円を超えるような銘柄は上がりにくい。「この理由は、低位株は相対的に配当利回りが高いことが多く、3月期末の配当取りを狙った個人投資家の資金が低位株の値上がりを演出していると考えられます」(カブドットコム証券の投資ストラテジスト・河合達憲氏)

 また、4月は直近約1カ月の買値の平均を示す“25日移動平均線”を上回っている銘柄が上がりやすい。株価上昇が新たな買いを呼ぶ展開になっていることを示し、安値を買う「逆張り」ではなく、勝ち馬に乗る上昇銘柄買いのスタイルが有利になるという。

◇優待・配当を狙う

 株主優待は株式投資の大きな楽しみ。マネー誌などでは「優待の権利付き最終日の直前に買って、権利付き最終日の翌日の朝一番に売る」という作戦が紹介されてきた。だが、データを検証すると、“定説”とは違った事実が浮かび上がる。

 たとえば、3月、4月優待株として買われる銘柄は、1月くらいからジワジワと上昇を続けるため、権利付き最終日の直前に買うと高値づかみになるケースが多いという。

「むしろ、日経平均は2〜3月にかけて上昇する傾向を踏まえ、早めに買って、優待などの権利を取る前にさっさと売却する手が有効になりそうです」(河合氏)

 ただし、優待や配当が欲しい人は、「買値を大きく上回っていれば権利を取ってから売ってもいい」と河合氏はアドバイスする。

 株主優待の権利がもらえるのは、3月期決算企業だと期末の3営業日前。今年は3月28日の取引終了時点で株を持っていれば、優待や配当金を得られる。

 2月の個別銘柄のここ10年の値上がり率を見ると、あたりめやチーズなどおつまみの詰め合わせが人気のなとり、食事券がもらえる回転ずし大手のくらコーポレーションがいずれも9勝1敗で高い勝率を残している。「お〜いお茶」や野菜ジュースなどが入った自社製品詰め合わせがもらえる伊藤園も8勝2敗だ。さらには、電車やバスの乗車証などがもらえる名古屋鉄道、山陽電気鉄道など、優待の定番である鉄道株も上昇傾向がはっきり表れている。

 3、4月が権利確定月ではないものの、なぜか2月は値上がりが目立つ食品や外食株も多い。ダイドードリンコ(権利確定月は1、7月)が過去10年で10勝0敗の負け知らず。江崎グリコ(9月)は9勝1敗。山崎製パン(12月)、壱番屋(5、11月)は8勝2敗だ。

週刊朝日 2016年2月26日号より抜粋