リオ五輪最終予選へ向け強化合宿を行っているなでしこジャパン。実戦形式のトレーニングで連係を高めている。 (C) J.LEAGUE PHOTOS

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 2月27日から大阪で開催されるリオ五輪のアジア最終予選に向け、なでしこジャパンは1月の石垣島合宿に続き、2月13日〜19日まで沖縄で2次合宿を行なっている。
 
 参加は国内組の25人で、最終予選直前に行なわれる大阪合宿(2月22日〜)のメンバー選考(海外組を含めた24人〜25人になる予定。最終予選の登録メンバーは20人)と連係強化のふたつを主眼とした。
 
 実戦形式のトレーニングでは、主力と見られるメンバーにFW横山久美(長野L)、FW菅澤優衣香(千葉L)ら比較的経験が少ない選手たちが入った。一方、昨年6月の女子ワールドカップで控えに甘んじたベテランDF近賀ゆかり(INAC)が右SBに復帰するなど、チーム内の競争は激しくなっている。
 
 また、予選の第1戦・オーストラリア戦(2月29日)を見据え、県内の男子高校生や男子大学生と合同練習を行ない、フィジカルとスピードに優れた相手との戦い方を研究した。
 
 例えば、4バックを組んでCBのひとりがインターセプトをしようと前へ出てもボールを奪い切れなかった際、残った選手たちがどう対応するかなど、さまざまな局面を想定して練習をこなした。
 
 佐々木則夫監督は「相手のボールの持ち方や長いリーチを意識し、少し(守り方を)変化させなければいけない」と語り、練習開始前には、過去の自分たちの練習の様子を収めたVTRを見ながらミーティングを行なった。
 
 また今回の合宿では、攻撃面の確認にも時間を割いた。そのなかで特に力を入れたのが、相手陣内の深い位置でのスローインからゴールを狙う形だ。
 
 実はなでしこリーグでは、スローイン直後のプレーで敵にボールを奪われることが非常に多く、チャンスにつながらない点が問題となっている。
 
この事態を「相手のマークが固い時にも、慌てて投げてしまうことが多い」と、MF宮間あや(湯郷ベル)は指摘する。
 
だからこそ、MF川澄奈穂美(INAC)は「スローインはCKやFKと比べて、相手の守備陣の注意が散漫になる。少し遠い中盤の選手がボールを受けて、逆サイドに展開することもできる。出し手と受け手が感じ合えているかが大切。スローインはもっと高めていくべきところ」と強化に意欲を見せる。
 
 最終予選では、引き分けを狙い、自陣に引いてくる相手もいるはずだ。五輪や女子ワールドカップなどの長期大会では、スローインの形も研究されてしまうが、今回の最終予選は10日間で5試合の短期決戦となるだけに、スローインを得点に直結させようとする考えは、非常に理にかなっている。リオへの戦いのなかでその成果を見せてほしい。
 
取材・文:馬見新拓郎(フリーライター)