同じ漢字を使っている国だけあって、日本と中国との間では「言葉の往来」が盛んだ。日本で生まれた言葉が中国語としても定着した例は枚挙にいとまがないが、大なり小なりズレた意味で伝わるものがあるから面白い。今、その最たる例を挙げるとするならば、「女優」だろう。(イメージ写真提供:123RF)

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 同じ漢字を使っている国だけあって、日本と中国との間では「言葉の往来」が盛んだ。日本で生まれた言葉が中国語としても定着した例は枚挙にいとまがないが、大なり小なりズレた意味で伝わるものがあるから面白い。今、その最たる例を挙げるとするならば、「女優」だろう。

 中国メディア・騰訊網は17日、「日本の女優に関して、99%の中国人が間違ったことを考えている」とする記事を掲載した。記事は、ある日本人女優のファンだという読者とのメールのやりとりを紹介。「この人は『女優』ですか」との質問に「もちろんそうですよ」と返信したところ、すぐさま「じゃあ、この人の出ているAVはありますか。すごく見たいです」と更なる返事が来た明かし、「はじめ呆然としたが、しばらくしてこの読者が多くの中国人同様『女優』という言葉をひどく勘違いしていることにようやく気付いた」とした。

 さらに、同じような状況は「これが初めてではなかった」と説明。友人と「女優」について話した時にも、話の中身になんとなく「ぼかし」が入り、早々に話題を切り上げるような状態だったとしている。

 そのうえで、日本語における正しい「女優」の意味を説明し、中国人の多くが解釈している「女優」は日本では「AV女優」と呼んでいることを解説。「深田恭子や沢尻エリカは女優であって、『AV女優』ではないのだ」とした。そして「日本文化をより知ることで、日本や日本文化に対する誤解やミスリードを減らすことができる。最終的に(日本を)愛するか恨むかは別として、正しい理解が正しい判断をする上での前提となるのだ」と論じている。

 ちなみに、中国語で女優は「女演員」である。日本のことをあまりよく理解していない中国人と「女優」について雑談する際、相手が誤解している可能性があることを頭に入れておいた方が良いかもしれない。女性が嫌そうな表情になったり、男性の目が輝きだしたりしたときは、要注意だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)