預金金利も銀行によって大きく異なる

写真拡大

 日本銀行のマイナス金利導入で最も気になるのが預金金利。われわれの銀行預金がマイナスになることはないとされるが、ただでさえ雀の涙なのに、メガバンク各行は定期預金の金利を、預ける金額や期間にかかわらず一斉に年0.025%まで引き下げた。

 100万円を1年間預けても利息はわずか250円(税引き前)にすぎない。ゆうちょ銀行も定額貯金は一律年0.025%、定期貯金も4年以下を年0.025%、5年を0.030%と追随した格好だ。

 しかも、日銀の黒田東彦総裁が「必要ならばマイナス金利はまだ下げる」などと発言していることもあり、それら預貯金の金利はさらに引き下げられる恐れもあるのだ。だが、「防衛策がないわけではない」というのは、ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏である。

「インターネット専業銀行やネット支店の定期預金はまだ金利を高く設定しているところがあります。

 たとえばオリックス銀行は1000万円以上の定期預金(1〜5年もの)で年0.2%とメガバンクの8倍。さらに、あおぞら銀行インターネット支店は50万円以上の定期預金(1年・3年もの)で年0.3%とメガバンクやゆうちょ銀行よりも12倍高い金利となっています。それらもこの先、金利が下がらない保証はありませんから、少しでも高いうちに駆け込みで預けておく手があります」

 小数点以下の微々たる差に思えるかもしれないが、後で引き下げられた時に後悔しないよう、今のうちに利息を確保してしまうのが賢明だ。

 一般的に、金利下落局面では次なる上昇局面を見越して、資金を動かしやすい普通預金や、定期預金でもなるべく預ける期間を短くしておくのがセオリーといわれる。

「しかし、今回、日銀がマイナス金利導入に当たってインフレ目標の達成時期を2017年前半に後ズレさせたように、あと1年程度で金利が正常化するとは到底思えません。そう考えていくと、定期預金も1年ものだけでなく、資金を分散させて、一方は2年以上のものにしておくという手も考えられます」(深野氏)

 従来の常識を打ち破る「マイナス金利」が打ち出された以上、これまでのセオリーにとらわれない柔軟な発想が求められる。

 また、預貯金がマイナス金利にならないとしても、収益が圧迫される銀行が預金者に「負担増」を迫るケースも考えられる。

「ATM手数料や口座管理手数料を上げるようなわかりやすいケースは反発を招きやすいので、やるとはあまり考えにくい。たとえば預金残高や取引状況に応じた優遇サービスで振込手数料を月3回まで無料だったものを2回に減らすとか、目に見えにくい形での負担増はあるかもしれません」(深野氏)

※週刊ポスト2016年2月26日号