戦争抑止力として核兵器が必要だと論じる人たちがいる。その主張の是非はともかく、中国が積極的に戦争に参加できない理由は中国国内にあるようだ。(イメージ写真提供:(C)Urs FLUEELER/123RF.COM)

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 戦争抑止力として核兵器が必要だと論じる人たちがいる。その主張の是非はともかく、中国が積極的に戦争に参加できない理由は中国国内にあるようだ。

 中国メディアの今日頭条は「戦争が勃発した場合における中国の致命的な弱点」を伝える記事を掲載、中国にとって「三峡ダム」が致命的な弱点となる可能性について論じている。

 三峡ダムとは、中国湖北省にある堤高185メートル、堤頂長2309メートルの世界最大の水力発電ダムだ。世界最大というだけあって三峡ダムは非常に大きなダムだが、発電と同時に長江の氾濫を抑制する治水の目的もあった。

 記事は仮定の話として、もしも戦争が勃発し、三峡ダムが攻撃されて決壊すれば下流域に甚大な被害が出ると予測されるため、「中国はまず3日から4日のうちに三峡ダムを空にしなくてはならない」と指摘。一方、「短期間に放水すれば非常に大きな洪水が発生し、三峡ダムが破壊されたのと同様の被害が発生する」と、非常に危うい状況にあると説明した。

 続けて、米国や台湾、さらには日本との軍事衝突について言及し、「中国の軍事専門家の観点から見ると、釣魚島(日本名:尖閣諸島)奪取は手を捻るように容易である。日本海軍(海上自衛隊)は中国海軍の敵ではない」と主張。だが、三峡ダムが弱点となって「中国は軍事戦略上、先手を打てない」と論じた。

 また、フィリピン、韓国、北朝鮮、インド、ベトナムなども中国の弱点を攻撃する可能性があると解説し、最後に改めて中国が尖閣諸島を奪取しない理由に触れた。逆に、中国が軍事的弱点と言える三峡ダムから水を抜く作業を始めた場合には、何らかの行動を起こす前触れなのかも知れない。日本は近海の様子だけでなく中国の内陸部の情報にも敏感であるべきだろう。

 なお、三峡ダムが外国からの攻撃対象になるとの主張は、中国で時おり指摘されている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Urs FLUEELER/123RF.COM)