北朝鮮が1月6日に核実験を、2月7日に長距離ミサイル/ロケットの発射実験を行ったことで、中国では官も民もメディアも、北朝鮮に対する論調がかつてないほどに厳しくなった。大手ポータルサイトの新浪網が掲載した専門家5人による座談会では、北朝鮮が現在の方針を継続するならば、「(自らが)最も直面したくない結果を得る」と、同国の崩壊を示唆する発言も出た。(イメージ写真提供:123RF)

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 北朝鮮が1月6日に核実験を、2月7日に長距離ミサイル/ロケットの発射実験を行ったことで、中国では官も民もメディアも、北朝鮮に対する論調がかつてないほどに厳しくなった。大手ポータルサイトの新浪網が掲載した専門家5人による座談会では、北朝鮮が現在の方針を継続するならば、「(自らが)最も直面したくない結果を得る」と、同国の崩壊を示唆する発言も出た。

 座談会に出席した中国軍事海洋学委員会の方暁志委員は、「北朝鮮にとっての核兵器が持つ意味」を主に論じた。現代戦における戦術核兵器の使い方としては、敵の強大な防御網に「穴」を開け、その直後に自軍は空からの援護のもとに機甲化部隊を突入させると指摘。

 北朝鮮軍における機甲化部隊の比重はかなり大きいが、それでも主力は軽武装の歩兵であり、演習の内容、指揮系統、通信手段から言って、防衛目的ならばある程度の役割は果たせるが、韓国を攻撃する能力はないと断じた。

 また、北朝鮮は核兵器を保有する理由を「韓国人民に対しての武器ではない。米国にほる戦争発動の陰謀を威嚇するため」と説明しているが、朝鮮半島で核兵器を使用すれば、一般人が大量に死傷することは明らかなので、北朝鮮の言い分は「虚言」であり、仮に使用した場合には、「政権が存続する理論的基礎も、大きく傷つく」と主張した。

 また、北朝鮮は自国が核兵器を保有することで、朝鮮半島の安定が維持できると主張しているが、方委員は同主張も否定。北朝鮮は経済建設能力も低下し、合理的な方式で局面を打開する考えもなく、「最後には、緊張を絶え間なく高めて、利益を得ようとする悪性スパイラルに突入した」と主張。

 方委員は、「すでに半島の安定を深刻な危機状態に陥れ、多くの人の公憤を招いた核とミサイルという政策手段は、東アジア地区にとって、本当に面倒を引き起こした」と述べ、「もしもこの政策を取り続けるならば、北朝鮮は(自らが)最も直面したくない結果を得る」と、同国崩壊の可能性を示唆した。

 復旦大学・朝鮮・韓国センターの鄭継永主任は、韓国の姿勢について疑問を示した。韓国政府は北朝鮮との問題について「中国責任論」、「中国外交失敗論」などで、官民そして学界が中国への圧力を強めている一方で、米国に対しては自らの考えを主張することがなく、米国の方針を「全部受け入れて」いる状況が続いていると主張した。

 鄭主任は韓国が米国の最新式の防空ミサイルシステム「THAAD」の配備を受け入れる方向で推移している問題に言及。同ミサイルは中国領やロシア領の一部も射程に入るため、中国もロシアも韓国国内への配備には猛反対している。

 鄭主任は「THAAD」問題が注目を集めるようになった状態について、「北朝鮮の核開発問題を、完全に超越してしまった」との考えを示した。韓国と北朝鮮の「戦術的対抗」が、大国の戦略バランスの問題になってしまったからで、大国は安定を取り戻すために、「駆け引き」を始めることになる。

 鄭主任によると、大国間の駆け引きでは、相手側大国の「立場に配慮」して譲歩する場合も出てくる。「譲歩の材料」になるのは、自らの傘下にある「小国」であり、「小国」が大国の取り引きの「犠牲」になった例は枚挙にいとまがないと指摘した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)