2016年は日本を代表する大企業で、相次いで「トップ交代」が発表されている(キヤノンや三菱東京UFJ銀行など多数)が、今年は大物創業者の退任が重なった。経済情報誌『月刊BOSS』の児玉智浩編集長がいう。

「昨年はスズキの鈴木修氏(86)が社長から退き、息子の俊宏氏(56)にバトンタッチして注目された。今年の目玉はなんといってもニトリHD(ホールディングス)とヤマダ電機。どちらも創業家以外からの社長抜擢となり、新体制に注目が集まる」

 ニトリHDは「子供には継がせない」と公言してきた創業者の似鳥昭雄社長(71)が2月21日付で会長兼CEOに退き、白井俊之副社長(60)が社長兼COOに昇格する。

 白井氏は似鳥氏と同じ北海道出身で、社員が100人に満たない時代から同社で働いてきた。「誰よりも似鳥社長に怒られてきた」と語る生え抜きの後継者だ。

 対照的なのがヤマダ電機の次期社長・桑野光正常務(61)。ヤマダ電機が2002年に買収したディスカウントストア、ダイクマ出身だ。経済ジャーナリストの福田俊之氏がいう。

「桑野氏は、箱根にある研修施設『礎生塾』の立ち上げを任された。そこで毎週のように山田昇社長(73)とマンツーマンで面談を重ねたことで、中途入社だが、“ヤマダの経営哲学を最も理解している人物”と評されるまでになった。その異色の経歴が4月からの社長就任に繋がったようです」

 キヤノンは専務の眞榮田雅也氏が(63)が3月末で社長兼COOに昇格する。

「2012年に社長に復帰した御手洗冨士夫氏が、カメラ畑出身の眞榮田氏を後継者に選んだ。御手洗氏が『何より評価したのは生産技術を高めてきたこと』というだけに、生産改革を実現できるかが問われる」(同前)

※週刊ポスト2016年2月26日号