中国メディアの新浪網によると、米国首都・ワシントンDCのホワイトハウス周辺でこのほど、拳銃の誤射で民間人を死亡させた中国系警察官に対して、懲役15年の一審判決が言い渡されたことに抗議する、中国系住民を中心とする数万人規模のデモが発生した。同デモは、警察官の即時釈放を求めた。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国メディアの新浪網によると、米国首都・ワシントンDCのホワイトハウス周辺でこのほど、拳銃の誤射で民間人を死亡させた中国系警察官に対して、懲役15年の一審判決が言い渡されたことに抗議する、中国系住民を中心とする数万人規模のデモが発生した。同デモは、警察官の即時釈放を求めた。

 過失殺人罪、威嚇罪、職務放棄罪などで11日に、陪審員が有罪との判断を示したのは、ピーター・リァン(梁)警察官。リァン警察官は2014年11月20日、ニューヨーク市ブルックリン区内で、区庁舎が入居するビル8階で警備の仕事をしていた。そこに、アフリカ系米国人の28歳男性が、女友達とともに7階から階段を降り始めた。

 階段には電灯がついていなかったという。詳しい経緯は紹介されていないが、リァン警察官の拳銃が暴発し、銃弾が壁に跳ね返りながら飛び、男性の胸部に当たった。男性は死亡した。

 リァン警察官側は、銃弾が男性に命中したのは「100万回に1回しか起こりえない偶然」であり、夜間に同ビルの階段を通行する人も極めて少なかく、「悲劇ではあるが犯罪ではなかった」と主張。

 検察側は、リァン警察官が銃を抜いた状態だったとして「威嚇の目的だった。恐怖やパニックは言い訳にならない。(警備や銃の扱いについて)訓練を受けた者ならなおさらだ」と主張。さらに、リァン警察官が撃たれた男性の救命に必要な措置を取らなかったとして、「職務放棄罪」もつけ加えた。

 リァン警察官も救命措置を取らなかったことは認めたが「パニックになっていた」ためと主張した。

 米国の裁判制度では、陪審員が有罪または無罪と決め、有罪の場合には裁判官が刑期を決定する。一審でも有罪が決まったことでリァン警察官には、最大で懲役15年の刑が言い渡される可能性があるという。

 リァン警察官が有罪とされたことで、中国系住民らの間に反発が広がった。米国では黒人を射殺した白人警察官が不起訴になるなどで、多くの黒人が抗議活動を行い、一部で暴動となる事件が時おり発生している。

 そのため、中国系住民からは、リァン警察官は警察に対する反感をやわらげようという「スケープゴート(いけにえの山羊)}にされたとの反発が出た。

 アジア系移民団体の「アジア太平洋公共実務連盟ニューヨーク支部」も、検察は政治的意図で、事故を事件化したとする「怒りの声明」を発表した。

 そのため、リァン警察官の釈放を求めるデモが発生し、署名運動も始まった。署名は、ホワイトハウスの公式サイト上で実施されており、14日までに6万5000人以上が釈放を求める考えを明らかにしたという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)