[練習試合]「戦う、走る、最後まで執着心を持つ」U-16代表候補、清水ユース相手にドロー

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[2.14 練習試合 U-16日本代表候補 1-1 清水ユース 時之栖裾野G]

 17年U-17W杯を目指すU-16日本代表候補が静岡合宿4日目の14日、清水エスパルスユースと練習試合を行い、1-1で引き分けた。

「僕が望んでいた環境で出来た」(U-16日本代表・森山佳郎監督)。この日の裾野グラウンドは午前中から春一番と雨とが合わさった暴風雨によってグラウンドコンディションが荒れ、さらに試合中には濃霧が発生するという状況だった。しかし、これは劣悪な環境が予想されるインド(AFC U-16選手権開催国)を想定するには、十分な環境だった。

 さらに対戦する清水は立田悠悟など新3年生なども顔を連ねる、現時点でのベストメンバー。「格上」が相手で、なおかつコンディションも悪い中で、彼らが示したのは、テクニックだけでなく、球際やフィジカルコンタクトなど、どんな勝負にも果敢に挑み、食らいついて行く『森山スピリット』だった。

 福岡慎平(京都U-15)と瀬畠義成(JFAアカデミー福島U15)のダブルボランチが、高いボールキープ力と前への推進力を見せて全体を押し上げると、守っては瀬古歩夢(C大阪U-15)と小林友希(神戸U-15)のCBコンビが軸になって、清水の攻撃を食い止めた。

 後半16分(35分ハーフ)にPKを献上して先制点を奪われるが、その後のリアクションが『森山スピリット』を感じさせるものだった。「失点しても誰一人下を向かなかった」と森山監督。格上相手の先制点献上は想像以上に精神的負担は大きい。だが、ここからボランチにポジションを上げた瀬古がバランスを取り、左MFにポジションを変えた福岡、後半から右MFに入った鈴木冬一(C大阪U-15)が積極果敢にバイタルエリアに飛び出して行った。さらにフル出場を果たした左SB桑原海人(福岡U-15)の積極的な攻撃参加がアクセントを加え、徐々にチャンスを作り出して行く。

 後半32分に鈴木がドリブルから強烈なシュートを放つと、同34分には桑原が強烈なミドルシュート。クロスバーに当たったこぼれをGKがパンチングではじき出して獲得した右CKを小林がヘッドで合わせ、1-1。土壇場で追いついたU-16日本代表候補が引き分けに持ち込む形となった。

「粘りが出て来た。格上に全く怯まずに、果敢に身体を張ってやってくれた。『戦う、走る、最後まで執着心を持つ』。この部分は持ってくれている」(森山監督)。

 森山ジャパンで戦う上で重要な『森山スピリット』。万全でないコンディションと格上の相手にこそ、より必要とされるこのスピリットを見事に示した価値ある一戦であった。

[写真]ドリブルで仕掛けるU-16代表候補MF鈴木(右)

(取材・文 安藤隆人)